第2話
第一章 中学生時代
1
「同じクラスで良かった」
3年間、毎年そう思った
クラスに居てくれたら安心する存在
何かと頼りになるし
挨拶とか声掛けてくれるのも
目が合えば笑ってくれるのも
千歌「良かった、優と同じだ、、」
私、東 千歌(アズマ チカ)にとって
小学生の頃からずっと同じクラスの
斉藤 優(サイトウ ユウ)は
何かと目を引く特別な存在であり
今の私に話しかけてくれる唯一の男の子だった。
今日は中学3年になって最初の登校日
始業式が終わればすぐ下校
クラス発表の表を確認して
優の名前を見つけて安心してたところ
まあそれも私が勝手に安心して
勝手に頼ってるだけなんだけど
千歌「(あー、、周りの視線が痛い)」
中学1年の頃からずっと不登校の私
始業式だからと思って来てみたけど
周りの私に対するヒソヒソ話とか視線がつらい
ここは静かにしておこう、と
俯きながら座っていた
優「おはよ、東」
机を軽く叩きながら声を掛けられ顔を上げると
優が立っていた
今日も朝から笑顔で声掛けてくれて
相変わらずだなあ、、
千歌「おはよ、、」
優「また同じクラスだな、よろしく」
千歌「うん、よろしく」
また愛想のない言い方をしてしまった
人気者の優はあっという間にみんなの輪に入って行った
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