第10話 寮生活に向けて
「紗英、それは多すぎるよ....」
「えーっ。どれもお気に入りのものなのに!」
「そもそも学生寮にゲームを持ち込むのってどうなの.....?」
「節度を守ればokなんだってさ」
宮川家にお邪魔してからしばらく経った。私たちは美嶺学園の編入試験に難なく合格し、春から私たちは美嶺学園の寮で暮らすことになった。しかも同室で。
「いやー、同室の人とうまくやれるかなーなんて不安に思ってたけど、まさかるーちゃんが同室とは」
「うん.....幸先のいいスタートだね」
「.....るーちゃん、キスしよ?」
最近はるーちゃんのことも落ち着いてきたので、私はるーちゃんに以前までやってたこういったスキンシップを再開するようになった。
「え、なんで急に?.....い、いいけど」
許可が出たので私はるーちゃんにキスをする。
「……んん……っ」
「ぷは……。るーちゃん、好きだよ」
「うん、私も好き……」
「って、いちゃいちゃしてるせいで寮への引っ越し準備まだ全然進んでない....」
「うっ……。もうちょっといちゃいちゃしてたいけど、そろそろやる……?」
「そうだね....」
そして私たちは引っ越しの準備を始めた。
「るーちゃん、段ボールもう出していいの?」
「うん。いつでもいいよ」
「わかった!」
そして私は段ボールを組み立てて、荷物を入れていく。
「よしっ、これで全部かな?」
「ありがとう、紗英。おかげで早く終わったよ」
「えへへ……どういたしまして!あ、るーちゃんの荷物は私が運ぶね」
「え?いや悪いよ……」
「るーちゃんの力で段ボール運べるの~?」
「む、無理です....」
「でしょ?いいから、私に任せて!」
「うん……。ありがとう、紗英」
その後、私たちの荷物の積み込みは無事終わった。あとはトラックが学園の寮まで運んでおいてくれるらしい。
「いや~終わったね~」
「そうだね……」
「るーちゃんと暮らすのが楽しみだな~!」
「......今までも一緒に暮らしてたけどね」
「もー、無粋なこと言わない!」
「でもまあ.....新たな環境下でも紗英と一緒に暮らせるのが楽しみ、だよ」
「えへへ……るーちゃん大好きっ!」
「わっ、もう紗英ったら……」
いよいよ明日。私たちの美嶺学園での生活が幕を開けるんだ....!
序章 完
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