ざまぁ確定の悪役貴族に転生した俺が、最推しのラスボスヒロインと結婚することになったので原作知識をフル活用して幸せになります~なお、嫁を馬鹿にした勇者は俺の敵じゃありません~
第52話 作戦会議……数は多いが1人でやっていいか?
第52話 作戦会議……数は多いが1人でやっていいか?
「そろそろ魔王崇拝者の駆除に向けて、大きく動きだそうと思う」
ルナと『イチャイチャ』した晩の翌日の昼。
俺達はエルフ王国の王、ベイロンに召集されていた。
朝に寝て昼に起きても問題ない。4時間も寝れば十分だ。
「
「仰る通りですね陛下」
「そうだろう? 期待しているよアイク君」
「善処致します」
『必ずや』なんて言わない。
だってルナのためだから頑張っているのだから、命をかけてエルフ王国のために働く気はない。
とはいえ現状、魔王崇拝者の存在はルナの未来を送る上で非常に邪魔だ。共通敵である以上、断る理由もないのだ。
「それで今回はアイク君を主体に我が王国も助力を惜しむつもりはない。リコリス、イヴ頼むよ」
「承りました陛下」
「か、かしこまりました……」
イヴはバツが悪そうに言う。安心しろ、リコリスの願いを聞き入れて前回のことは水に流してやる。その代わり、生まれてきたことを後悔するくらいこき使ってやるからな。
「それでは、現状こちらが分かっていることを共有致します」
リコリスは投影魔法を使い、地図を出す。
地図にはエルフ王国の全域の地図が描かれている。そこには少なくとも50個近くの印が付いている。
「大多数の住民が過ごす王都の奥、ここのユグドラシルの根に大きく隠れた場所が存在しています。ここは人間でいうところのスラムと呼ばれる場所でございまして……やつらが隠れるには最適な場所かと思われます」
「スラムねぇ……」
スラムとは経済的や人種的に恵まれなかった者たちが流れ着く場所だ。
そこに行ったとして、第三王女であるリコリスが行った時にショックを受けないかが心配といえば心配だ。
「一つ気になったんだが、その候補の数、1日で周り切れるのか??」
俺がそうリコリスに尋ねると、リコリスは少し苦虫を噛み潰したように顔をしかめる。
「そうですね。数が多いので一日周ることは難しいですね……協力者がどれくらいいるかも把握していないので」
「その間に勘づいた魔王崇拝者が逃げたらどうする?」
「それは……そうですね」
「だとしたら、一つ提案してもいいだろうか?」
「なんでしょうか?」
「その拠点、俺が単独で1人で終わらせてもいいだろうか?」
「お一人でですか!?」
「あぁ、一人でだ」
とはいえ、しらみ潰しに片をつける必要はない。俺には原作のフォーチュン・ラバーの知識があるから、潰す場所は決めている。
俺には早く終わらせてルナと『イチャイチャの続き』をするというミッションがあるのだ。こんなことにかまけている場合じゃない。
そんなことを思っている矢先、
「大変です!! ファラウス王子が脱獄しました!!」
と、近衛兵の声が響いたのであった。
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