第6羽  白烏第三戦闘部隊の新人

黒河「おい!刀舞!お前、総隊長の試験

     合格したらしいな!」


刀舞「まぁ、はい」


刀舞(相変わらず騒がしいなぁこの人)


翠花「戦闘能力も高いし頭脳もなかなか、

     素晴らしい人材よ」


黒河「それでだ!今からお前の合格祝いと

   第三戦闘部隊の新人歓迎会を兼ねた

     パーティーをする!」


翠花「ね?言ったでしょ?」


刀舞「えぇ」


翠花「それにしてもあんた、

   今回は一段とテンションが高いわね…」


黒河「あたぼーよ!なんたって、

    あの激ムズ試験を合格して尚且つ

  うちに来る新人なんて久しぶりだからな!」


刀舞「…入社希望者って

    そんなに少ないんですか?」


翠花「まぁ、研究部隊でさえ、

    命に関わる仕事だからね」


刀舞(…そりゃそうか)


黒河「そんなことより、お前は何がしたい?」


刀舞「何でも良いですよ」


黒河「何でも良いが一番難しんだよな~」


携帯が鳴る


黒河「ん?………飲み会か…」


刀舞「良いじゃないですか」


翠花「店ならこの施設近くに居酒屋もあるから

      そこに行きなさいよ」


黒河「いや、まぁ…うん」


翠花「あぁ、なるほど、あの人ね…」


刀舞「どう言うことです?」


翠花「第三戦闘部隊の隊長が

    酒癖がかなり悪くてね…」


刀舞「あ、なるほど…」


黒河「スッー…まぁ、今回くらいは無礼講か…

      飲み会にするわ」


翠花「…………黒河、死なないでね…」


黒河「……おう」


刀舞「え?そんなにヤバイんすか?」


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その日の夕方……



?1「飲み会になるなんて

    珍しいこともあるもんすね」


?2「まぁ、あの人もたぁにはおあえを

    飲みたぁんじゃなぁですかぁ?」


?3「ハッハッハッ!ここの酒は

     相変わらずうまいな!」


そんな会話をしている中黒河達がやって来る


黒河「遅くなりました」


?3「遅かったなぁ!黒河!」


黒河「こいつが先日からうちの部隊に配属

    された刀舞だ」


?2「お?なかなか良い男じゃなぁい…

   私は、六花(りっか)よおしう~」


?1「僕は現(げん)、よろしく」


?3「俺はこの部隊の隊長、

   神成 剛(かみなり つよし)ってんだ!

      よろしくな!」


六花「お兄さん、なかなあ良い顔だねぇ

    連絡先ちょうらいお~」


黒河「だいぶ回ってるな

    呂律飛んでんじゃねぇか…」


神成「おい、新入り!酒は得意か?」


刀舞「飲んだことないのでわかんないです」


神成「よし!じゃあ、飲めばわかる!」


黒河「隊長!それ、アルハラっすよ!」


現「新人君こっちおいで」


刀舞「は、はい」


現が刀舞の耳元でこそこそ話す


現「隊長のアルハラを避けたかったら

  ほんとに飲めない理由をでっち上げるか

    この席に座っとくと良い」


刀舞「飲めない理由はともかくとして

   何でこの席は許されるんですか?」


現「ここは六人席だろ?

   まず、一番奥のあそこは隊長

     んで、その隣が副隊長

      副隊長の反対側が俺

      右手側が六花

     左手側が君だね?」


刀舞「はい」


現「ここは元々とある人が座ってたんだが

  その人はアルハラをされなかったんだよ」


刀舞「なるほど?

   ちなみに、そのとある人ってのは

     誰なんですか?」


現「隊長の嫁さんだよ

   今は育休で一年くらい休んでるよ」


刀舞「へー」


神成「おい現!お前もこっち来いよ~!」


現「ここでおとなしくしときな、行ってくる」


神成「おい新人!自己紹介しろ!

    名前と能力と好きな酒!」


黒河「酒はわからないって言ってるでしょ

  得意武器とかで良いんじゃないですか?」


神成「いいなそれ!そうしよう!」


現「じゃあよろしく、新人君」


刀舞「えっと、万 刀舞です…

   得意武器は一応、ハンドガンです」


神成「刀舞って名前なのに銃なんだな!」


六花「能力は~?」


刀舞「能力は…………はねを操る…らしいです」


神成「なんだ、見た通りじゃねぇか、

        面白味がねぇな…」


黒河「後輩の異能に面白味を

      求めないでください」


現「らしいってなんだい?」


刀舞「いや、検査に行ったときに

     そう言われただけなんで…」


六花「ふ~んまぁ、なんれも良いら~」


バタン


黒河「あ、寝た」


刀舞「ちなみに先輩方の武器とかって…」


神成「なんだ、知りたいのか?

     俺は己の拳!」


黒河「知ってると思うけど俺は大太刀」


現「僕は弓だよ、サポートがメインだからね

    ちなみに今寝てる

    彼女はあの小さい体格で

   僕と同じくらいある大鎌を使うよ」 


刀舞「え?!現さんって見た感じ

   そこそこ大きいですよね?」


現「まぁね、180前後だったかな?」


神成「俺よりちいせぇな!」


現「2m以上ある貴方が言うと

    誰でもちいさいでしょ」


刀舞「でっけぇ…」


黒河「そういえば、こいつなかなか

      強いんすよ」


神成「酒がか?」


黒河「酒しか脳に無いんですか

        対人戦っすよ」


神成「ほう?どのくらいだ?」


黒河「研究部隊の副隊長に

     難なく勝ったらしいですよ」


刀舞(ん?なんか話盛られてね?)


現「へー、いいね…」


神成「そんなにか!よし、表に出ろ!」


刀舞「へ?」


現「こればっかりは僕らじゃ止められないな」


刀舞「黒河先輩?」


黒河「悪い!俺は六花の介抱しなくちゃだから」


刀舞「まじすか…?」


神成が刀舞の肩を掴む


神成「表出ろ!」


~つづく~


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