第35話 建国万歳!
「実はエルフの方々にお返ししておきたいものがございます」
ピットが話すと、護衛で付いてきていた百地が、宝石が入った箱を渡す。
「これは我々が討伐した、ゴブリン兵の王が持っていた北東のエルフたちの宝石類です」
エルフの女王は驚く。
「これは…ゴブリンを倒したあなた方の戦利品であり、私たちに返す必要はありませんよ?」
女王の言葉に、ピットはそれは出来ないと首を振る。
「この宝石には、エルフの方々の名前が書いてあるものがあります」
「領地まで奪われ、この地に逃げてきたエルフの方たちに、少しでも返却できればとお持ちしたのです」
その言葉を聞いた女王は、ピットに感謝の意を述べる。
「女神・ルリエン、そしてジャスティス神よ」
「ピット王をこの世界に呼んでくださったことを、心より感謝いたします」
その言葉を述べてピットたちに深々と礼を取った。
ステ確認
【氏名:よしだ・じゃすてぃす・ひーはー(笑)】
【2/29 15:41:15】
【ランク:南の森の守護神】
【精神力: 102380】
【精神力消費:「804600/1日・0/1時間・0/1分・0/1秒】
【精神力増加:「1027430/1日・0/1時間・0/1分・0/1秒】
【領域:8550m】
エルフさんたちの分も数値に加算されたっぽい。
今回は自分も感謝されたから信仰値があがったのか?
やったのピットたちだけどね。
村に帰ると、皆がお祭りの準備をして待っていてくれた。
「我が王ピット様、皆帰りをお待ちしておりました」
「我が王ピット様、皆王になられましたこと心から喜んでおりますぞ!」
卑弥呼と清正が笑顔で迎え入れる。
真中の広場にあるお立ち台にピットは上がる。
「みんな、今日は私たちの国が始まる記念すべき日になりました」
「そして私は、皆の助けを借りて国王になります」
「何もできない私ですが、精一杯いい国を作っていきますので、これからも宜しくお願いします!」
挨拶の終了と共に歓声が上がり祭りが始まる。
琵琶法師がコミカルな弾き語りを行う。
卑弥呼とツキノは部下たちと踊り、義経たちも参加する。
黒田衆と加藤衆は酒の飲み比べを始める。
友成さんは焼き肉を串にさして焼いて、部下がみんなに配っている。
甚五郎さんは短時間で彫刻を作り上げて、皆を驚かせる。
ボウイと弁慶が腕相撲大会を始めて、男衆が参加する。
ラビット国の夜は更けていく。
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