読み終えてうっとりとした気持ちです。
終末感漂う世界設定の良さはさることながら。
言葉、文章の一つ一つが繊細で丁寧で心に染み入るようでした。
まるで自分がこの恐ろしい世界の住人の一人で、この手紙でしょうか。それを拾って読んでいるという気持ちで最初から最後まで没入してしまいました。
テセウスの修理をするシーンは圧巻でした。美しくも儚げなその姿。それでも彼女は無機物であり機械であることを感じさせてくれる表現。
本当に大好きです。
機械は直せば治りますが、片腕しか残らなかった彼女は果たしてこれまでのテセウスなのか。
私は答えをまだ出せそうにありませんが、男を捕まえることに是非協力したいと思います!
もう終わり方の余韻が最高でした!
作者からの返信
お久しぶりです。コメントありがとうございます!
超短編ですのでラストにこだわりました。伝わったようでよかったです
哲学や思考実験は唯一の答えというものがなく、考えれば考えるほど思考が深淵に落ちていくので、創作のネタにしやすいですね
読んでいただきありがとうございました!
冒頭の入りからすごく引き込まれました。
だんだんと良い意味で淡々と世界が見えてくる設計がワクワクしました。
抽象的ですけど、翻訳小説的な文体というんでしょうか。
硬めなのに読みやすく非常に文章力が高く感じました!!
今回読んだ作品の中でも個性は一番強いかもしれません。
最後は終わりなのか!!と少しびっくりしましたが、読者に解釈の余地も残して、あらすじのメッセージは私たち一人一人に向けてだったのかな?と。