第2話:メルバ・ブランシェ。

いきなりベッドから飛び出した四角い箱。


「えっ?」


それはピンク系のメタリックシルバーの50センチくらいの箱「キューブ」


「な?なにこれ?・・・まだ寝ぼけてるのか?俺」


するとその箱から、にゅ〜って腕が片方だけ出てきた・・・そして続いて

頭が・・・。


早生はその光景を見て腰を抜かしそうになった。


「え?なにが起こってんだ?、箱から誰か出て来てるぞ」


「すいません・・・あの腕を引っ張っていただけます?」


「え?ああ・・・」


そう言われて早生は、言われるままに出てこようとしてる人物の腕を引っ張った。


「ごめんなさい・・・ふ〜・・・」


そして箱から出てきたのは、どこから見ても女・・・女、そして女。


「このタイムキューブ窮屈なんですよね」


「え?君・・・ダレ?」

「わっ・・・お、おっぱい?・・・もしかして何も着てないとか?」


思ったとおりその彼女、裸だった。

パンツすら履いてない。


「あちゃ〜いきなり箱から出てきて裸って・・・そんな美味しいこと、いやいや」

「つうか、なんでスッポンポンなんだよ」


「あ、驚かせてごめんなさい」

「コスチュームを着てたら気圧のせいで縮んじゃうから・・・」


キューブから出てきた女性はベッドから降りようとして、ふらついた。


「危ない!!」


早生は彼女を抱き止めた。


「わ、まじで?」


早生は若い女子なんか触ったことも抱いたこともないから焦った。

しかも彼女から、めちゃいい匂いがして暖かくて柔らかだった。

彼女の髪が早生の顔に当たった・・・もうそれだけで早生の心拍数が一気に

上がった。


「ごめんなさい・・・時間を超えると体に負荷がかかるから・・・少し

よろめいちゃった・・・うん、だけどもう大丈夫・・・」


早生の手に彼女の柔らかな肌の感覚が残った。

彼女は改めてベッドに座り直すと自分で自分を紹介しはじめた。


「私「メルバ・ブランシェ」って言います、未来からやって来ました」

「メルバって呼んでください」


「メルバさん?・・・え?でも名前は英語?フランス語?・・・だけど

外人には見えないよね・・・どっちかって言うとアジア系?」


「ハーフです、アメリカとイギリスとフランスとイタリアとドイツと中国

それに日本の混血です」


「うそ、すご〜・・・そういうのもハーフって言うんだ」

「で、今君、未来って言った?」

「未来って言ったよね?・・・まじで未来? え?未来だよね、未来?未来って

あの未来?・・・うそぉ」


「そうです、今あなたが7回も言った未来からです」


「ああ・・・そうなんだ・・・」


(それにしても、おっぱい何カップあるんだ?)


そう言いながら早生はメルバのたわわに実ったおっぱいに目を奪われた。


「あ〜え〜と・・・シャツ、シャツ」

「それより、とりあえず・・・頼むからこれ着て」


早生はキューブから出て来たメルバに自分が昨日着てたシャツを渡した。


「ごめんねさい・・・あなたに全部見られちゃった」


そう言いながらメルバは早生から渡されたシャツを着た。

だけど違う意味で男物のシャツはマズかったと早生は思った。

シャツを来たメルバは裸よりエロいし、しかも可愛いったから無性に

抱きしめたい衝動にかられた。


とにかくメルバは抱きしめたいって思わせる魅力がムンムン漂ってるんだ。


「あ、ごめんなさい、ちゃんと説明しなきゃと分かりませんよね」

 

そこでメルバは自分の時代、100年後に何が起きてるか早生に分かるよう

説明しはじめた。


つづく。

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