第42話 天上神界の悍ましい過去

42話ー① 神界......年寄りとガキしかいなくね?








 僕達は雷華様の拠点?に来ていた。

 見た目は和風の家屋で普通そうに見えるが、中は空間圧縮で迷宮のようになっている。


 確かに家と言うより拠点という表現が近いだろう。



「相変わらず雷華の家はセキュリティ万全ね〜旦那も、よくこんな家でOKしてくれたわね?」


「魔剣神様は違うのですか?」


「テラリスでいいわよ。ルーク先生の奥さんでしょ?あしたは普通の家!湖畔にある綺麗なログハウスなんだから!」



 どうやら2代目全神王の子供達は全員が全員、純度100%の戦闘民族ではないようだ。



「そろそろ応接空間に到着しますよ。」



 応接間は障子に囲まれた15畳ほどの畳の部屋であり、外には美しい和の庭園が見えている。



「気にせず座りなさい。私の父上とそれに関わる事の話だったわね。何から聞きたい?」


「はい。初代や2代目全神王様についてと、何故これらの存在が表立って公表されないのかについてです。」



 最上位神にこれだけ初代や2代目について知っている神々がいる。

 にも関わらず、国民には3代目以前の全神王は【実在しない】という定説が普及している。



「公表されないは適切な表現ではない。いくつか理由があるわ。」


「いくつか?」


「まず一つ目の理由としてはあなたの推察通り、3代目の権威を保つ為よ。」


「ですが……今はともかく、3代目即位当時は3代目以前に国民皆が認知していたはずです。言い方は悪いですが.......子供でもそんな嘘は通用しません……」


 即位してすぐに、先代の存在が捏造でーす!なんてなる訳がない。

 そんなものがまかり通るわけも無い。はっきり言ってしまえばそんなものは狂人の戯言だ。


 国民全体に超巨大なマインドコントロールや、記憶改変を掛ければ話は違うが......



「それがもう一つの理由よ。あなたは思った事がない?神界に住む生命体の平均年齢について。」


「……分かりません。僕も全ての国民の年齢を把握している訳ではないので……」


「ルーク珍しいわね?私が分かることがルークに分からないなんて......」


「え?ルシア心当たりあるの?」


「あるわ。神界には中間層の年齢となる人々が居ないの。雷華様。どうでしょうか?」



 言われるまで念頭になかったが.......確かにそうだ。

 最上位神以上の神は、創世から生きている方が多い。


 にも関わらず、国民の年齢層はそれに比べて遥かに若い。

 ただルシアがこれを断言できるのは、ルシアが統計学や国民の意識調査などを仕事柄、扱うからだろう。


 決して僕が抜けているという訳では無い。

 すると雷華様は話し出した。



「そう。私達最上位神のほとんどが、初代全神王即位当時から存在している。しかし上位神含め、その下の神々や国民はどう?」


「その下......全員『3代目即位後』に天上神界に召し上げられた人達だ……僕たちも含めて......」



 するとルシアも続けて話し出す。



「国民もそうね……魂の行き場を失って神界に辿り着いた人がほとんど。加えて神界生まれも滅多にいないわ。」



 3代目以前から生存していた神は......

 少なくともこれまでの知り合いの中に見たことがない。



「でもどうしてなのかしら……」


「そうだね......明らかに不自然だ。」



 すると雷華様は衝撃的な言葉を吐き捨てた......



「簡単よ?みんな死んだの。ヴァラルとの戦争で。」


「へ?」



 ......耳を疑うとてつもない事実が飛び出した......







 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★


 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 ここまで読んでくださりありがとうございます!


 実は他にも要因があったり??

 鳴神剣聖は結構非常な一面を持ってたりします。


 神界の謎の核心に迫る第42話!!是非ご覧ください!!


 もし面白い、続きが気になる!と思った方は

 【♡応援】や【星レビュー】をしてくれると超嬉しいです!!


 更新は明日の『『22時過ぎ』』です!




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