39話ー⑤(最終) 鳴神剣聖、再び?
「私以外誰もルークを覚えてなかった。エリーちゃんさえ......皆最初から居ないものとして扱ってた。おかしい事言ってるのは分かってる!でも……嘘じゃないの......信じて......」
「君の顔を見れば分かるよ。感覚で君の恐怖も伝わってくる……」
片割れは運命共同体。その事実が覆っていたことになる。
それはルシアだけでなく、僕にとっても耐え難いほどの恐怖だ。
「怖かったね……でも十中八九、霊薬のせいなんだよ。」
「心当たり……あるの?」
「とんでもない目にあったんだからね?」
「うん……」
僕は霊薬を飲んだ後の事を話した。
灰で覆われた砂漠のような場所......消えながらに聞こえてきた声の事......
覚えている限りありのままの真実を......
「……っていうのがあの霊薬を飲んだ後の話だよ。」
「話してきた人に心当たりある?」
「当然ない。そもそも何で記憶として覚えてるのか謎だよ。」
「そうだよね……」
やはりルシアも声の主については検討がつかないようだ。
「そうなると手がかりは……『灰』『我が主』『今代の光』『輝く程の強い意志』あと……『あの純黒』くらいかな?」
「……関連性を見い出せないよ.....きっと知らない事が多すぎる。でもルーク?灰って事は2代目全神王に関連してる可能性ない?」
「そうか!鳴神剣聖 雷華様!話を聞けばいいのか!」
「うん!私凄い?」
先ほどからルシアは甘えるモードに入っている。
とても可愛い......が同時に今回の件が彼女にとって、キャパオーバーな事も見て取れる。
「偉いよ。いつもありがとうね。」
「えへ~」
僕は彼女の頭を撫でつつ、思考を加速させた。
「とりあえず正式な面会の手続きが必要だな。日程が合えばいいけど……」
面会にはいくつかの方法がある。
1つは冒険者登録をしている人物に限るが、ギルドに依頼をして、連絡をつけてもらう方法だ。
いわばメッセージのようなものだ。
この方法はファンレターや、激励音声などを届けるものとしても使用される。
なので人によっては量が多く、そもそも確認しないという『神』も多々いる。
連絡手段としては不安定だ。
2つ目は上位神から使える、最上位神への面会申請・要求だ。
これは上位神以上しか使用できない権限であり、連絡手段としては前者よりも確実だ。
そして最後の方法はコネ。
十神柱や4代目に土下座でお願いし、意図を伝えてもらう方法だ。
しかし今回、鳴神剣聖が連絡をして良いと言うのでこの方法は使わない。
「となると面会申請か……」
「1番妥当な方法じゃない?手続きは私がオンラインでやる!」
「いつ返信が来るか……まぁ最悪僕らの日程は無理やりにでも空けるしかないね。」
「お仕事、お休みしたくないけど……もしもの時は......うぅ私の皆勤賞ぉ。」
「いや......前にも休んでただろ。」
ルシアは半透明のパネルを出し、面会申請を行った。
面会をする為の審査はすぐに通り、鳴神剣聖へとメッセージを伝えたという旨の返答が帰ってきた。
「鳴神剣聖も忙しそうだし……2~3日以内に返信が来れば良いかもぉ?」
「……もう来たっぽいよ?ほら。」
「ふぇ?」
間違いなくモニターには、鳴神剣聖からのメッセージが届いている。
しかも「申請を確認した」という通知ではない。ダイレクトメッセージだ。
「ルシア。雷華様はなんて?」
「明日空いてる。それ以降は分からないってー!」
明日ぁぁぁぁ!?何で僕の周りの人は、全員こんなに急なんだよ!?
訓練期間中だから、こちらとしても都合がいいのだけれども……
するとルシアが続けて話し出した。
「場所はここに書いてあるー!おーちかな?これ教えていいの?」
「普通は教えないね……僕の浮島も隠蔽魔法掛けてあるくらいだし……」
「わぁ......ルークは病気さん?」
「幼児化にしては......辛辣じゃない!?」
謎は解けだせば早いものだ......芋ずる式にどんどんと解決していく。
すぐに僕たちは......多くの真実を知ることとなる。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★
どうもこんにちわ。G.なぎさです!
39話ー⑤(最終)をここまで読んでくださりありがとうございます!
断片的なこれまでの情報から、
2代目全神王と深い関係性があると当てをつけたルーク。
彼の読みはどこまで当たっているのか?
そして次回は第9惑星へ。
しかしそこで立ちはだかるのは......素行最悪の最上位神??
もし面白い、続きが気になる!と思った方は【♡応援】や【星レビュー】をして くれると.....超嬉しいです!!
何かあればお気軽にコメントを!
更新は明日の『『22時過ぎ』』です!
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