39話ー② エロい魔力?






 そうして次は......ルシアの番となった。



「飲むわね。霊薬 起源樹の葉水」


「あぁ。エリーのものと違うから気をつけてくれよ。」



 ルシアは正座で掌印を組んでいる。そして......



「ぉお......これは凄いな。」



 ルシアの体は先程のエリーとは、違う反応が見せていた。


 魔力が循環しないまま、どんどん膨れ上がっているのだ。

 あまり大きく膨れ上がりすぎれば、魔力回路に甚大な損害を及ぼしかねない。



「おにぃ。これ平気?」


「ルシアが内包できる魔力量は『凡神』とは桁が違う。まだ余裕はあると思うよ……」



 膨れ上がり続ける魔力が美しい紫色の輝きを放ち、ルシアを包み込んでいる。

 その姿は『根源共鳴』にも似ており、まるで新たなる存在の誕生のようだ。



「ルシアっちの魔力は綺麗だなぁ。あたしもこんなんがよかったっしょ......」


「俺らの魔力はなんつーか......粗削りだもんな!!」


「僕は二人の魔力は勢いを感じられて好きだけどね?」



 するとエリーが期待を込めた眼差しで僕に問いかける。



「おにぃ。私の魔力は?」


「僕と大差ないから特には......」


「......おにぃ嫌い。」


「何でぇ!?」



 そんな話をしている間にも、ルシアの魔力は膨らみ続ける。

 ついに横のアル中どもは酒を嗜み始めた......僕とエリーに丸投げする気か?



「おねぇの魔力。ポカポカする......あとエロい。」


「え?そう?前者は分かるけど......」


「おねぇ......性欲強そう。あとMっぽい。」


「え......当たってんだけど......何で?」


「......魔力。心象風景でる。」


 よく分からないが......

 とにかく何か読み解く手法があるのだけは察した。うん……今度教えてもらおう。


 そして......ついに終わりは訪れる。

 ルシアの膨らみ続けた魔力が一瞬にして消えた。



「ふぅ......ルーク。上手くいったわ。」


「凄い力が流れ込んで来るよ。魔力なんて倍近くに膨れ上がってるね。」



 ルシアの飲んだ霊薬は、魔力の増幅効果が大きかったようだ。

 それにしてもルシアは、エリーよりも遥かに凄い数値を叩き出した。



「おねぇの。おにぃに共有される。ズルい……」


「こればっかりは片割れの強みだね?僕の魔力も今どんどん釣られて膨れ上がってる。」


「むぅ。それ、ズル。」



 どうやらエリーはご立腹のようだ。

 事実ルシアの強化はそのまま僕にも共有されている。



「よし!次は僕の番だね。」


「『果ての残骸』......1番よく、分からない薬。だから、おにぃ、飲ませる。」


「え?僕は実験モルモットかなにかでしょうか?」


「んぉ?今更?」



 いや何でだよ!?完全に扱いが実験動物じゃないか……

 しかし愚痴っても仕方がない......


 僕は座禅の体制で身体のバランスを整えた。



「よし!飲むぞ!!」



 しかし飲んだ瞬間......僕の意識は途絶えたのだった。







 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★


 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 39話ー②をここまで読んでくださりありがとうございます!


 ルシアの本性を正確に言い当てるエリー。それはただの勘か?それとも技量か?

 そして意識が途絶えたルークが見たものとは??


 もし面白い、続きが気になる!と思った方は【♡応援】や【星レビュー】をして くれると.....超嬉しいです!!


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 更新は明日の『『22時過ぎ』』です!




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