28話ー➁ 最上位神序列22位『弓女神:琴』
転移ゲートを潜ると、街中の一本道のような場所に出た。
空には宇宙が広がっており、この世界全てが戦いのフィールドだということが分かる。
「うふふ〜あなたが私のお相手なのかなぁ?」
「……弓女神 琴……」
弓女神は私とルークを含め、25人いるうちの序列22位の女神だ。
ピンクの髪に、憎たらしいほどの巨乳が胸当て越しからでも分かる。
侮れる相手ではないが、勝算は12分にある。
そう思った刹那......
超高速のレーザーのようなものが飛んできた。
「!?」
「そっか〜今のを防ぐのかぁ。最速の射撃だったんだけどなぁぁぁ~。」
私は咄嗟に防御魔法で防いだが、私の後ろの街は地平線の彼方まで更地になっている。
「じゃー始めよっか〜私が勝ったら今日の夜あなたを食べちゃうからね~。」
「淫乱な女神ね?品性が知れるわよ。」
「あはは〜否定はしないよ?旦那がいるし~?男は襲えないし?女の子を食べちゃう!!」
「私.....同性とする趣味はないの。」
そう言うと弓女神は、1本の魔法の矢を射ってきた。
しかし......その1本は私に届くまでの僅かな間に、前方を埋め尽くすほどの量に分裂したのだ。
私は杖を片手に防御魔法を局所的に展開し続け、片手には剣を握り弓女神との距離を詰める。
後ろにある街はもう見る影もなく残骸となっており、地表には抉ったような大穴が空いていた。
「詰めさせないよー!パワーショット!」
「児戯ね。」
弓女神は空中に飛び上がりつつ、距離をとって高威力のパワーショットを放つ。
パワーショットは大きさにして数十mもの大きさの魔力矢だった。
そして私は剣でパワーショット?とやらを真っ二つに斬り裂いた。
「うそぉ!?」
「終わりよ。あなたが近接戦闘が苦手ならね?」
そのまま弓女神に向かって斬撃を畳み掛ける。
しかし弓女神は、最初の一撃目を弓で受けた衝撃でどこかに吹き飛んでしまったのだ。
「なるほど……剣戟の衝撃を受けずに全て後ろに進む推進力にしたわけね。」
すると上空を埋め尽くす量の魔力矢が、雨のように降ってきた。
オマケに全てに追尾性能があるようだ。
先程よりも高威力でかつ、一本一本に麻痺毒や劇毒、酸や魔力封印などの効果が施されている。
「私に当たらなければ意味がないわ。どこの惑星に逃げたのかは知らないけれど、一瞬でそっちに行ってあげる。」
弓女神対策用に作った神術を唱える。
私とルークは下級のものではあるが、ついにオリジナル神術の開発に成功した。
「移送光線」
この神術は探知の神術と、高速移動の神術の合わせ技だ。
敵を探知し、その対象の付近に自動的に移動を行う。
本来この世に存在する全ての生命体から、特定の相手を選んでの転移は不可能だ。
数が多すぎて誰の元に転移するか、定まらないからだ。
しかしこの仮想空間には......自分と対戦相手しかいない。
「この星のどこかにいる。随分と臆病なのね?こんな森の中に隠れるなんて。はぁ……にしてもまだ移動光線の精度は低いわ。」
上空から森林を見下ろす。
矢を射ってくればどれだけ軌道を変化させようとも、魔力の残滓を辿って相手の場所にたどり着ける。
「さっ。次私に攻撃してきたら......その時がこの戦いの終わりよ。」
すると真下の森に巨大な魔法陣が現れる。
彼方まで続くような巨大な魔法陣だ。
咄嗟に身構えるが、すぐにこの陣が足場強化用の魔法陣である事に気がついた。
すると、どこからともなく弓女神の声が聞こえてきた。
「気付いたみたいだけどもう遅いー!チャージに少し時間がかかったけど、これで消し飛んじゃえ!!」
「なるほど……足場の魔法陣を張ったのは、星の地殻を踏み壊さないため。
放った衝撃で、あなたが時点にめり込む姿は......想像するだけで面白いわ。」
放たれた矢はもはや矢と呼べるような代物ではない。
視界の全てを埋め尽くすほどの超巨大な砲撃だった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★
どうもこんにちわ。G.なぎさです!!
「輝冠摂理の神生譚」最新28話ー➁を読んでくださりありがとうございます!!
ついに登場した最上位神は弓女神!!
最上位神の中では序列も下の方ですが、その実力は折り紙付きで初代全神王の頃から活躍する女神です!!
正面切っての戦闘能力は最上位神の中では下の方ですが、広範囲や遠距離の殲滅力はそれなり?です!!
そして最上位神決戦の行方とは???次回で28話は最終回です!!
運命が複雑に絡み合う「輝冠摂理の神生譚」をこれからもどうぞよろしくお願いします!!
次回更新は明日の『『22時過ぎです!!』』
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