第25話 神界最強の絶剣
25話ー① 領地内ニートのルシア
僕らは神界からのお礼で、スタンピードの後、2週間もの休日を与えられた。
その間僕らは、またボードゲームや散歩、ちょっとした日帰り旅行なんかを行い自堕落に過ごしていた。
そしてS〇X......
寿命が長いと、ワンパターンな休日を過ごしがちである。
休日5日目の昼頃、敷地でのんびり2人で釣りをしていると、ルシアが語りかけてきた。
「ルーク。流石にやる事がなくなってきたわね。」
「あはは......僕らってもしかして、あくせく働いてる方が性に合うのかな?」
「それは考えものね。まるで社畜の鏡じゃない」
「うん?社畜の鏡?あぁ。最近言ってる地球って星の表現か。」
魔法や魔術、科学的な手段で釣りをしても面白くない。
僕らはただ釣竿に、餌を付けて釣る原始的な方法で釣りを楽しんでいる。
当然......神界の魚は、普段から高等の方法で釣られることに慣れている。
その為、こんな原始的な方法では引っかからない。
「つまんな......」
「へ?私といるの......つまんない?」
「いや釣りの話ね??」
「あっ.....釣りね。よかった......」
......勘違いとはいえ......可愛いな。
とはいえ.......まっったく釣れない。
そもそも釣り竿に魚が近づこうともしない。
こいつら......僕の親友の脳筋より頭良いんじゃないか??
そんな事を考えていると、ルシアが魅力的な提案をしてきた。
「せっかくだし、この前のお爺さんが紹介してくれた道場に行ってみない?」
「あ。そういえば貰ったね。あと1週間以上も休みがあるし行ってみるかぁ......」
「なら観光もしましょうね。」
「よっし。修行兼夫婦旅行にでも行くか!」
僕ら収納魔術から、前に貰った紙を取り出した。
情報媒体で渡さずに、紙で渡してくるなんて今どき珍しい。
「ルーク。どこの惑星?」
「えーとね。第4惑星カテラセオスの首都にあるみたいだね。まぁ地図通りに行こうか。一先ず船の予約をしよう。」
僕は第4惑星カテラセオス行きの船を調べた。
しかし第5惑星を経由する船しか当日予約枠が空いておらず、観光も兼ねてそちらを予約した。
「行ったことない惑星だわ。楽しみ!」
「いや......だから何で5億年もいて、行ったことない神界惑星があるのさ......第5惑星も経由するからね。」
「ルークに連れ出して貰わないと、結構領地に篭ってしまうのよね。」
「ニートじゃん......」
「んな!?私は別に籠りたくて籠ってるだけで!出れない訳じゃないんだからね!!!」
完全に領地内ニートである。
きっと僕と結婚していなかったら、引き籠りを極めていたことだろう。
「家に籠られるよりは全然いいけど......たまには他の惑星都市にも遊びいきなよ?」
「分かってるよ。もぅ......」
僕達は『第五惑星アルケコリフィ』へと向かうのだった。
奇跡が起こるとも知らずに......
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