21話、明日の予定


「とにかく、今回もよくやってくれたわね。二百匹もいれば、またいろいろ手が広げられるわ」


「手を広げる?」


「ああ、気にしなくていいわよ。そうね、次はノーマルスライムを百匹か、レッサースライムを五百体までの残り分か、どっちがいい?」


う、悩む。

ノーマルスライム百匹のほうが楽に思えるが、レッサースライムならロスも連れて行けるだろうし早く終わりそう。

うーん、本当に難しい。二択って苦手なんだよね。


「ノーマルスライム、かなあ」


「じゃ、明後日また呼び出すわね。そうだ、ほかにどんなスライムが居るのか、自分でも調べておくといいわよ。事前に心構えが出来てるほうがいいでしょ?」


お、たしかに。レッサースライムとノーマルスライムだけ、というわけもないからね。

どんなスライムがいるんだろう。属性付きのスライムとかも居るのかな。メタルスライムとかも?


「メタルスライムの報酬が気になります」


「メタルスライム、たしかにいるけど…… 坑道跡とか洞窟とか火山とから危険なところにしか目撃例がないわよ? しかもレアだし。他の目的のついでに見れたらラッキー、くらいに思っておく方がいいわよ」


やっぱりレアですよねー。メタル狩り、大変だもんね。


少し雑談をして、部屋から退室する。

明日はまた休みだ。なにをしようかなあ。言われた通り、調べ物をするかな?

冒険者ギルドというところに、魔物の図鑑などは置いているようだ。あとは、王城の書庫にも。どうしよう、王城のほうがいいか……?


「王城の書庫のほうが、静かで本も多い。私から、書庫の利用許可を申請しておこう」


「ありがとうございます!」


ヴァルさんのオススメは王城書庫だ。それはそうか。なら、明日も王城に向かおう。




家まで送ってもらい、無事帰宅。

ラピスに荷物を預け、ラズリとロスと三人でお風呂に入る。ふふふ。

ドさんの料理をみんなで食べながら、今日のことをおはなしする。

明日の予定も伝えておく。ラピスが、行きは着いてきてくれるそうだ。城に軽い用事があるらしい。


「ぷにぷに、すらいむ、えへへ」


ロスはご飯を食べてすぐにレッサースライムと戯れている。かわいいね…… あれ、厨房のレッサースライムはロスに寄ってこないな。テイムしていたら、ロスの体質には惹かれないのかな。

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