第28話 武器
「さて、今日一番のメインイベントの武器を選びに行くぞ。」
「そうですね。気を取り直していきましょう。」
武器屋は防具の店から案外、近く歩いて10分ほどのところにあった。
「......さて、入るか。」
「いや、待ってください!」
「どうした?」
「どうしたもこうしたもないですよ。よく見てください。これはもう武器屋じゃなくて、ほぼ廃墟ですよ。」
そう、ルナが言っていることは正しく、建物は人がいていいような感じではなかった。今にも倒壊しそうである。
しかし、武器を作っているのか何かを打っているようなカンッカンッと音が聞こえてくる。
「大丈夫だ。倒壊はしない。」
「......分かりました。信じてみます。」
「店主。いるか?」
「いるぞ~い。今、武器を打っておるから待っておれ。」
10分後
上半身裸でムキムキの初老の男性が奥の部屋から出てきた。
「ふぅ~。やっと、終わったわい」
「そうか。武器を購入しに来たんだが見せてもらえないか。」
「いいわい。ほれっ。」
「それ、なまくらですよね。刃がないじゃないですか。」
「ふっ、これよりいいのがあるだろ。」
「いいや、これ以上いいものはない。」
「そうか。オーダーメイドしたいのだが。」
「ほう、ここでいいのか?」
「ここがいいんだ。」
「分かったわい。で、どんなのがいいわい?」
「設計図があるからそれを作ってくれ。店主の技術を加えてくれるとありがたい。あと、これを素材に作ってくれ。」
「分かったわい。お嬢さんはどうするだわい?」
「わ、私もお願いします。」
「武器が決まっているのかわい?」
「いいえ、決まってません。」
「そこに、見本があるわい。それで、試してくるわい。」
「分かりました。」
「俺はちょっと外を見て回ってくる。4時間くらいでもどる。」
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