「にしても、ここはどこだ？」

「大体、あの山を越えると国境ですね。」

「そうなんだな。」

「知らないんですか？」

「ああ。」

「今から行くところぐらいは知っておきましょう。」

「分かった。教えてくれ。」

「これから行く国はレドラといいます。竜人が統治しており、ドラゴンの国ともいわれています。そのため、頭の良さはほとんど関係ありません。しかし、君主は違います。武力、学力など全てにおいて良いものが求められます。この国は外部からも、外部にも不干渉国家です。この国が帝国と並ぶほどの武力を有しているためです。エル様にはいいところかもしれませんね。しかし、気を付けなければならないのが、決闘と呼ばれるものです。決闘は申し込まれると拒否することは出来ません。そして、勝ったものは相手に何を要求してもよいのです。レドラ王立学園といい、入学試験は筆記はなかったはずです。ですので、入学できるかは、実技で決まるはずです。」

「へぇ～。要するに強ければ問題ないということだろ。」

「まあ、そうですね。」