第6話 有川浩と私
さて、皆様には「貴方って〇〇に似てるよね」と形容された経験があるだろうか。私は二度ほどある。一つは漫画のスキップビートの主人公。もう一つは小説、有川浩さんが書いた「植物図鑑」の主人公だ。
さて、話しは変わるが有川浩さんってライトノベルだよね、って聞いたことあります?私、これで怒る人をみたことあるんですが、私は逆に言いたい。ライトノベルがライトだと思うなよ、と。中学校の時にはまった「なんて素敵にジャパネスク」だってライトノベルだ。作者は少女小説の大家、氷室冴子さんだぞ。私のライトノベルのくくりは「漫画にしやすそう」だ。絵にしやすい。伝わりやすい。それってすごいことじゃない?と私は思うのだが皆さんはいかがだろうか。
話を戻そう。私は有川浩さんが好きだ。読みやすくて、設定が面白いものが多い。それに出てくる登場人物がどんな設定でもとてもキャラ立ちがしている。「似てるよ」と言われた時に、まだ植物図鑑は未読だったので、とんでもないキャラクターだったらどうしようとどきどきしながら読んだ。
読んで「あー、確かに似てるわー」と思った。どこが似てるのかは皆さんの想像にお任せする(笑)そして面白かった。色んな植物の名前を教えてくれるのも素敵だ。周りに生えてる雑草がなんか愛しく思えていつもの景色が変わるので未読の方はぜひ。
有川浩さんは本当に外れなし!という作家さんなので気になるタイトルがあればぜひ一読してみて欲しい。タイトルも秀逸なので、タイトルが気になるものであれば外れないと思っている。そして、私に大きな影響を与えたのは「シアター!」だな。あれは一度でも舞台に携わった人間なら絶対にどこか共感すると思う。まさに小さい劇団あるある満載だ。この人はちゃんと色々取材して作品を書いている人だなと思う。あれを読んで自分が携わっている舞台に提言できることが増えたし、役者の見方も増えた。ありがたい1冊であった。
あのね、シアター!って本当に劇団あるあるで、採算が取れそうにないととにかく出演者を増やすのです。出演者を増やすと必然的に見てくれる人が増えるのです。出演者が友達呼んでくれるから。でも逆に出演者も出演者で同じく友達の劇団を見に行くから、結局俳優陣はプラマイ0、いやマイナスなのよね。大体劇団の俳優陣の給料って出せても1万出せればいい方で、あとは紹介で呼んでくれた人分のインセンを出す感じなのよ。つまりほぼインセンでしかプラスを出せない。地方の小さい劇団の俳優が生き残るすべは営業力だったりするから、これってちょっと悲しい現実だなと思う。演技力がある人でも営業力ないと食っていくなんて。まあないな。バイトと掛け持ちしていない地方劇団員なんて。私のいる地方で、バイトと掛け持ちせずにやっていけている俳優さん、一人しか知らない。だから俳優って基本東京に行くんだよな。東京と行ったり来たりする人はいるけれど。
話が大幅にそれたが、シアター!を目指していた時期があったのだよ。ちゃんと俳優陣を絞って、脚本や俳優や舞台装置ちゃんとして稼いでいく。それが全うなんだけどまあその道の険しいことよ。シアターの主人公みたいに脚本力があればよかったなあと本当に思う。実際はとにかく出演陣を増やすために「人が多く出る脚本」を書くのに脚本陣は必死だった。無駄にダンスタイム設けたり、いらなくない?と思ってもやたら周りに一言セリフをつけるために頑張ったり。ああ、懐かしき日々よ。私の大人の青春「シアター!」こちらも夢に恋愛に現実に、エンターテイメントの要素がたっぷり入った良作なので未読の方、お勧めです。
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