第18話 会津へ

 3月31日

 下北交通大畑線およびのと鉄道七尾線穴水駅 - 輪島駅間がこの日限りで廃止。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が大阪市に開業。

 

 明智真一と瑠衣は新たな目的地、会津へ向かうことに決めた。彼らの情報網によれば、会津には長宗我部の残党が潜んでおり、さらなる陰謀を企んでいるという噂があった。


 真一と瑠衣は、まず宇都宮に立ち寄ることにした。宇都宮は交通の要所であり、会津に向かうための重要な中継地点だった。二人は宇都宮駅に到着し、少しの間、街を探索することにした。


「宇都宮は餃子が有名なんだよね」

 瑠衣は街中の看板を見て微笑んだ。

「そうだな。せっかくだから少し休憩して、餃子でも食べようか」

 真一も同意した。

二人は地元の餃子店に入り、久しぶりの美味しい食事を楽しんだ。しばしの休息が、彼らの疲れた体と心を癒した。


 宇都宮での休息後、二人は会津へ向かう列車に乗り込んだ。車内で真一は、過去に会津で活動していた情報屋からの手紙を取り出した。手紙には、長宗我部の残党が会津の山中で何か大きな計画を進めているという情報が書かれていた。

「この情報は信頼できるのか?」

 瑠衣が尋ねた。

「信頼できる情報源だ。だが、用心するに越したことはない」

 真一は慎重に答えた。


 列車が進む中、窓の外には美しい風景が広がっていた。春の柔らかな陽光が山々を照らし、桜の花びらが風に舞っていた。真一と瑠衣は、その風景を楽しみながらも、次の戦いに向けて心を引き締めた。

「会津に着いたら、まずは情報収集だな」

 真一は計画を確認した。

「うん。私も全力で協力する」

 瑠衣は力強く答えた。


 会津に到着した二人は、まずは宿を確保し、情報収集を開始した。町の古びた書店で、地元の歴史や伝説に詳しい老人に出会った。板東英二ばんどうえいじに似た老人は、会津の山中には古くから『月影』という名の忍びが潜んでいるという話を聞かせてくれた。

「月影…また出てきたか」

 真一は険しい表情を浮かべた。

「長宗我部の残党が関与しているのかもしれない」 瑠衣も真剣な表情で頷いた。


 真一と瑠衣は、会津の山中に潜む敵を探すための準備を整えた。武器や食料を揃え、夜明けと共に山中へと向かった。彼らの目的はただ一つ。会津の平和を守るため、敵を討つことだった。

「行こう、瑠衣。俺たちの使命を果たすために。」真一は決意を新たにした。

「うん、一緒に戦おう」

 瑠衣は真一の手を握り返した。

 二人の影が、会津の山中へと消えていった。新たな戦いが、今始まろうとしていた。

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