第13話 小山の大将

 2月22日 - コロンビア邦人副社長誘拐事件発生。

 明智真一と時生は、次なる手がかりを追って小山に向かった。この町には、巨大な麻薬組織が巣食っているとの情報があった。二人は、組織の実態を暴くために調査を開始した。


 小山に到着した彼らは、まず地元の喫煙所で情報収集を始めた。喫煙所には、いつも何かをこそこそと話している連中がいて、そこから麻薬組織の一部についての情報を得ることができた。

 喫煙所での情報収集により、麻薬組織の中で『ジョーカー』と呼ばれる人物がキーマンであることがわかった。ジョーカーは、その異名にふさわしく、組織内で非常に狡猾で危険な存在であり、誰もが彼を恐れていた。

「ジョーカーを追い詰めれば、組織全体を崩壊させることができる」

 時生は真一にそう言った。

 真一はレンタルビデオ屋でCDを2枚借りた。

 2月7日に発売された『ボクの背中には羽根がある』(KinKi Kids)。2月16日 に発売された『明日があるさ』(ウルフルズ)だ。

 ジョーカーがよく利用するルートには、急なカーブが多く、そこで待ち伏せることにした。しかし、ジョーカーもまた賢い男で、簡単には姿を現さなかった。真一と時生は、カーブの陰でこそこそと監視を続けた。

 ある夜、ようやくジョーカーが現れた。内野聖陽うちのせいように似た彼は慎重にカーブを曲がりながら、護衛たちと共に移動していた。真一と時生は、その瞬間を逃さず、尾行を開始した。


 尾行の末、二人はジョーカーが向かう先が、麻薬組織の隠し武器庫であることを突き止めた。武器庫には、大量の麻薬や武器が保管されており、組織の活動の中枢を担っていた。

「ここを叩けば、奴らの活動を大きく制限できる」           真一は時生に指示を出した。

 二人は、慎重に武器庫に侵入し、内部の状況を把握した。そこで、ジョーカーが新たな取引の準備を進めていることを知り、取引を阻止するための計画を立てた。


 取引の当日、真一と時生は武器庫に再び潜入し、ジョーカーとその護衛たちを待ち伏せた。激しい銃撃戦の末、二人はジョーカーを追い詰めた。

「お前のゲームはここで終わりだ」

 真一は冷静に言い放った。

 ジョーカーは笑みを浮かべながら、最後の抵抗を試みたが、真一の一撃で倒れた。武器庫に保管されていた麻薬や武器もすべて押収され、麻薬組織は壊滅的な打撃を受けた。

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