第70話 女子会

他人視点


今日は子供達が高遠さんと寝る日なので女子会が開催される。

もう何度目の開催か忘れたが、普段はくだらない話で盛り上がっている。


今回は高遠さんからの問い掛けに答えるため、しっかりと話し合いが必要だ。


「それでは最初に真面目な話からしていこっか?」


「高遠さんが言ってた、これからの事だよね?」


「そうだね、防衛面の強化も完璧って感じになったし、そもそも最近モンスターも減ってきてるからね」


「そっか、近くのモンスターを間引く必要もあまり無くなってきてるのか」


「ずっとそうかは分からないけど、今は大丈夫だね」


「ならさ、高遠さんに一人ずつ付いていかない?

海で魚取ったり、新しい場所の探索に行くって言ってたでしょ?

二人で行動したらデートっぽくて楽しそうじゃない?」


「いいね!デート。

泊まりもオッケーにしたら更に盛り上がるよ!」


「デート…

したことない…

良いかも!」


「でしょ!

一人抜けても今なら全然問題ないし、関係を深めるチャンスだよ!」


「これ以上まだ関係深まるの?」


「愛の深さは無限だよ!

まだまだいくらでも深まるよ!」


「私は名前で呼んでみたいかも?

雅人さんって」


「確かに呼んでみたいね。

けど高遠さん呼びに慣れてしまって、今さら恥ずかしいかも。

でも呼べるようになりたいね」


「お母さん、たまに呼んでなかった?」


「皆が高遠さんだから、恥ずかしくて戻っちゃった」


「その辺は各自で頑張っていくとして、私達の希望は雅人さんとデートするって事でいいかな?」


「さりげなく雅人さん呼びしてる!?」


「へへっ、少しずつ慣らしていかないとね」


「でも雅人さんは、一人の方が動きやすいと思ってないかな?

毎日私達が交代で付いていったら、邪魔にならないかな?」


「雅人さん、基本はのんびりと物事を進めて行くのが好きみたいだから、私達が一緒に行っても気にしないと思うよ」


「そんな感じはあるね。

今まではのんびりとしてる余裕が無かったけど、雅人さん今後はそうしたいのかも」


「雅人さんに聞いてみるしかないかな」


「そうだね、聞いてみて問題ないなら、私も雅人さんとデートしたいな」


「反対も無さそうなので、これで雅人さんに提案してみよう」


「「「「「はーい」」」」」


「皆無理やり雅人さん言い過ぎでしょ。

それで雅人さんが言ってた寿命の件はどう思う?」


「雅人さんの言ってた通り、レベルが一つ上がると肉体の最盛期に一年分若返るなら、今レベル上げすぎると勿体ないのかも?

ストック出来るなら話は別だけど」


「どういうこと?」


「えっと、私は25歳だけど肉体の最盛期が仮に22歳だとするでしょ?

そうするとレベルを3上げれば最盛期の肉体になれるんだけど、10まで上げてしまった場合に7レベル分の若返りは無くなってしまうのか、その後レベルを上げなくても7年間最盛期を維持できるのか?って説明で理解出来る?」


「理解できた!

ストック出来なくて無くなってしまってる場合は、最盛期に戻る最低限のレベルで維持して、一年に一ずつ上げれば長く最盛期を維持できるって訳ね」


「そういうこと。

雅人さんの言ってたレベルの上限があるのかとか、高レベルになると必要経験値が多くなるとか考えるとね」


「でもモンスターも成長して強くなるから、若さを保つ為とはいえレベルアップしない訳にはいかないよね?

死んでしまったら若いも何も関係なくなっちゃうし」


「そうだね、でもずっと若いままでいたいから、ストックされてる事を祈ろう」


「もしレベルに上限が無かったら?

私達、永遠に生きれちゃう?病気も魔法で治っちゃうし。

日本が私達の子供で溢れちゃうね」


「どんだけ子供を産むつもりよ?」


「えっ?雅人さんに愛される限りいくらでも」


「皆して雅人さん呼びが定着してるし」


「なんか改めて名前で呼んでも良いですか?って聞くの恥ずかし過ぎるから、このまま皆でさらっと呼び始めちゃお」


「雅人さん、気がつかなかったりして?」


「いやいや、流石に気付くでしょ」


「雅人さんなら勝手に呼び始めても、きっと許してくれるよ」


「優しいもんね」


「反応が悪かったら皆で謝ろう」


「「「「「賛成」」」」」

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