第54話 家を建てよう

物資調達は順調だし、自衛隊との合流は暫くは考えてない。

生活に困ってはいないが、プレハブ小屋での生活を何時までもするのもな。

という事で春までに、本格的に拠点の建物や設備を見直していこうと思う。

スキルで製作やら建築やらあるのだから、時間をかければ作れる筈だ。

部屋数は20くらい?大浴場に広いキッチンにダイニング。

リビングも皆でくつろげる空間にしたい。

トイレも数ヵ所設置して、広いウッドデッキなんかも憧れるな。

動力は今の様に太陽光発電に頼るのか、ファンタジー定番の、魔力や魔石を使った魔道具など出来ないか試してみよう。

後は鳥型モンスター対策に疑似生命体で成る警備隊とか配置したいし、自動迎撃システムとかも憧れるな。

スキルをもう一度調べて、役立ちそうなのは取得していこう。

まずスキルの製作だが、これは素材を消費して色々と製品を作れるそうだ。

スキルの凄い所は、素材を用意して製作を発動すると、その素材で作れるものがリストアップされる。

ある程度は絞り込めるので、後は選択をするだけだ。

例えば木材と石を用意して、武器を作りたいと製作を発動すると、石斧や石槍などが表示される。

また作りたい物が決まっていて製作を発動し、素材が足りないと素材が足りません、と表示され足りない素材も教えてくれる。

相変わらずの便利な仕様だよね。

そこで、魔道具を作りたいので、魔石・各種金属・オイル・石材・木材を取り出し、製作を発動する。

魔法ライト・魔法コンロ・魔法送風機…と色々と作れるみたいだ。

ここで更に絞り込んで、風呂で使える温水器を作りたいと製作を発動すれば、魔法温水器と表示されるわけだな。

素材は足りているらしい。

設備に関しては、こんな感じで作っていくとして、次は建物だな。

建築のスキルを発動すると、図面が必要らしい。

建築のスキルを取ると、その辺の知識も得られるので、図面を作っていこう。

敷地は広いので、個人の部屋も広く作ろう。

二階に20部屋と各個室にシャワールームとトイレも付けてしまう。

贅沢だね!

クローゼットも付けて、こんなとこかな?

共用の広いバルコニーも作ろう。

一階は大浴場にトイレ、広いキッチンにダイニング。

広いリビングに共用の衣装部屋も数部屋用意して、後のスペースは倉庫にでもしておこう。

ここ数ヵ月の生活で、靴を履いたままの生活に慣れてしまったので、玄関に踏むとクリーンを掛けてくれる魔道具でも設置しよう。

そうすれば、部屋の中が汚れにくくなるだろう。

なんとなく完成か?女性陣にも見せて、改善点など確認してみよう。

食堂に行くと、夕食前のため皆揃っているようだ。

俺達の家を作ろうと思うんだけど、意見を聞かせて欲しいと言って、完成図面を見せる。

家を作ることは皆が喜んでくれたが、図面がよろしくないらしい。

まず個室の広さはこんなに要らないし、個別のシャワーもトイレも不要だそうだ。

代わりに皆で過ごせる部屋を増やしてとの事だ。

例えば図書室だったり、防音仕様のシアタールームや皆で遊べるプレイルームなどが良くない?との事です。

とてもいいですね。

皆のダメ出しを、ありがたく聞きながら改良していく。

皆さん、もうよろしいですか?原型はほぼ無くなって素晴らしい図面が出来上がりました!

次元空間内の銭湯はしまって、そこに少しずつ家を建てていこう。

まずは必要な魔道具から作っていこう。

魔法ライトも明るさや大きさ、形も色々と変えれる様なので、この辺も要相談か?

このくらいなら、後から変えるでも良いかな?

後は風呂の設備に、空調でしょ。

玄関のクリーンの床に、排水の浄化設備に…

多いな、頑張ろう。

そんなこんなで一月経ちました。

設置する魔道具も作り終わり、さて建築!と発動したが、ポンと家が出来るわけではなかった。

下の方から、じわじわと作られていく。

その間、ずっと魔力が減っていく。

これはまた、時間が掛かりそうだな。

魔力残量を確認しながら、気長にやっていこう。

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