第47話 新たな生存者

拠点に戻ってきて、皆と今日の出来事を報告しあった。

皆は拠点内で出来る作業をしていたそうだが、明日からは外にレベル上げに出るそうだ。

全員ではなく、希望者の数人らしいが。

いい?と聞かれてので、やりたい事を好きにやっていいよと伝えた。

もちろん心配なので無理はしないようにと、何かあったらすぐに念話で呼ぶようにも言っておいた。

他にも狩りに行くのは怖いが、少しは外に出て何かしたいと言うので、家庭菜園でもやるか?と言うとやってみたい!と乗り気だ。

野菜の種類を増やして、食事が充実するなら嬉しいと張り切っている。

明日、駐車場の一画を畑に変えていこう。

俺の方はマップ埋め作業も順調な事と、生存者のコミュニティを発見した事を伝えた。

ステータス持ちも数人いて、安定したコミュニティだった事と、医者がいるので接触してみようと思っている事を伝えた。

他にも生存者がいたんだね、との言葉に都心に向かえば、もっと増えると思うよ、と返す。

都心にはペット以外の動物は少ないだろうし、そのくらいのモンスターならば、警察や自衛隊でなんとかなっていると思う。

でも動物園の動物はちょっとヤバいかもな。

動物観察公園ほどではなくとも、象とかライオンとかいただろうし。

それでも元の人口が違うから、多くの生き残りがいる筈だ。

次の日の朝から、俺は拠点の改造を行っている。

まずは大型のモンスターが入って来ないように、防壁の設置だ。

①建物の背面にピッタリと付く形で、1m幅の壁を作っていく。

高さは屋上と同じ高さで揃えていく。

建物を中心にして長さ200m程にする。

②両端から直角に300mの壁をそれぞれ作る

③その先端を繋げる様に最後の壁を作る。

建物の前面に広いスペースがある形で壁の設置をしたい。

言葉で並べるのは簡単だが、出来るかな?

少しずつやっていこう。

初級土魔法の土壁を出してみる。

小さいな、これじゃあ無理だな。

確かマップ埋めの途中で残土置き場を見たな。

貰ってこよう。

転移で移動して、アイテムボックスに大量の土を回収してきた。

これを積み上げて、上級土魔法の圧縮で固める。

高さ、幅を揃えて長さ10m程の壁が出来る。

強度が不安なので中級土魔法の硬化をかけて、さらにスキル強化も使っていく。

続きは明日だな。

数日かけて、防壁が完成した。

合間に畑も作り、皆に畑作業もしてもらっている。

土が足りなくなり、回収しに行ったり、魔力が足りなくて、モンスターに八つ当たりをしたりと色々あった。

時間がかかった分、達成感が凄い!こんな素晴らしい壁を作れるなんて!

圧縮と硬化の影響か、ツルツルで綺麗な仕上がりになっている。

美しい上に安心感が凄いな!完璧な仕上がりだ。

皆に完成の報告をしなくては!

「うん、良かったね」

「良いんじゃない?」

あれ?反応がいまいち?

もっとこう、カッコいい!とか、安心感が半端ない!とかは?

「これ何処から出るの?」

??出る?出るの?出るよね!

泣きながら壁の一部を壊し、扉を取り付けた。

俺がハンマーで叩いても壊れない良い壁でしたが、空間切断で切り取りました。


その日の夜はナースな里見に慰めてもらいながら、楽しく眠りました。

里見~ありがとう!凄く良かったです!

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