第26話 合流

次の日、俺達は昼まで眠ってしまった。

朝まで頑張り過ぎたようだ。

三人の身体とベッドにクリーンをかけ、綺麗にする。

このスキルはとても便利だな。

スキルを使うのにもMPを消費するのだが、減ってもすぐに回復するので、特に問題ない。

調べた事はないが、気がつくとMAXに戻っている。

今日は合流する六人を連れてきて、それからラブホグループの女がどんな感じなのか、見てこようと思う。

二人を起こしてから昼飯を食べて、打ち合わせをする。

歓迎会って程でもないが、多少豪華な夕食を用意するそうだ。

缶詰めやレトルトしかないから限度はあると思ったら、俺が渡した小麦粉を使って、パンや簡単なケーキを作るらしい。

言われるがままに、物資を取り出していく。

他に必要な物も無いようなので、亜季達のいるマンションに転移する。

玄関前のバリケードを回収して、ノックをしてから入る。

すぐに彩香が走り寄ってきて、抱き付いてくる。

彩香を抱き上げ、リビングに向かった。

リビングでは、皆ゆったりとしていたようで、俺を見て服を直しながら聞いてくる。

「ホームセンターの方はどうでしたか?

受け入れてもらえそうですか?」

亜季が心配そうに聞いてくる。

「はい、歓迎すると言っていたから大丈夫ですよ。

老人ホームに一度行って、必要な物を回収したら向かいましょう」

荷物を持てる余裕がないと言うので、俺のアイテムボックスで持っていくから、問題ないと説明した。

子供達をあの現場に連れて行けないので、個人的な荷物はないと言う真理に、子供達と待っていてもらい、他の三人を連れて老人ホームに向かう。

隠す必要もないので、三人に俺にくっついてもらい、老人ホームの屋上に転移する。

説明していないので三人は驚いていたが、くっつかせた事には触れられなかったのでよかった。

くっつかなくても服に触れるとか、手を繋ぐとかだけでも転移は可能だ。

別々に転移させるなら、触れる必要すらなかったりする。

でも、女の子に三方向からくっつかれるとか、最高じゃん?

必要な物を収納しながら、建物内を進んでいく。

オーブンレンジや洗濯機を持って行きたいと言うので、新品がアイテムボックスに入っている、と説明するとそれでいいとの事だ。

一通り周り、収納出来たので、真理達の待つマンションに戻ってくる。

いきなり消えたので驚いたと怒られたが、謝って許してもらった。

その後、全員にくっついてもらい、少し感触を楽しんでから、ホームセンターに転移した。

初転移で喜ぶ子供達の声が聞こえたのか、由香里達がスタッフルームから出てきた。

「いらっしゃい、色々と大変だったでしょうが、これから宜しくお願いします。

私は安藤由香里と申します。

この子が娘の未来です」

「安藤未来です。

これから宜しくお願いします!」

二人が挨拶すると、老人ホーム組も、それぞれ挨拶と自己紹介をする。

子供達もしっかり自己紹介出来ていた。

偉いな、と頭を撫でておく。

スタッフルームには、事前に全員が座れるように、椅子を用意しておいたので、そこで色々と話し、簡単なルールも決めていった。

そのあとは、各自プレハブ小屋を選んでもらい、夕飯の時間までは自由時間とした。

俺は時間があるので、ラブホグループの所に行くことにする。

由香里に出かける事を伝え、ラブホに転移した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る