もう一度! 俺とやり直してみないか?

神石水亞宮類

第1話 もう一度! 俺とやり直してみないか?




“もう一度! 俺とやり直してみないか?”



私は元カレからそう言われる。

でも“元カレと別れた原因は、全て彼のだらしなさにあったのだ!”

お金や女性関係、仕事や生活習慣、友達にお酒や煙草、最終的には

ギャンブルにドハマりして私のお金にまで手を出してきたから、

私は彼と別れたというのに、、、!



・・・それを元カレは、あっさり私にああ言ったのだ!

彼が言うには、もうギャンブルもやめて仕事も新たに就職したし、

貯金も少しだが貯まってきていると言うのだ!


でも、だからそれが何だと言うのだ、、、?

もう私には関係ない話だし!

私は既に彼の事なんか好きじゃないし、やり直すつもりもない!

それなのに、“元カレはお前のために、自分の今までの行いを悔いり、

また私とやり直したいから頑張ったんだよと言いたいだけじゃないのか!” 

“ただ私はもう貴方の事は好きではありません!”

心の中で何回、そう思った事か、、、?



『“頼む! もう一度! 俺とやり直してくれないか?”』

『・・・な、なんで?』

『俺さ、良ーく考え直したんだよ! 俺が心から想っているのはお前だけ

だって! だから俺は今までの行いを悔いり、もう一度! お前とやり

直すために今まで頑張って来れたんだと思うし、頼むよ! 真剣に考えて

くれないか?』

『無理!』

『俺はもう酒もギャンブルも浮気もしない! 頼む、これからはお前だけ

を見るって約束するから、頼むよ!』

『だから! なんで、私なのよ!』

『えぇ!?』

『もお~面倒くさいから正直に言うけど、、、私はもう貴方の事なんか好き

じゃないし! 興味も全くないのよ!』

『えぇ!? そ、そうなの?』

『“普通、そうでしょ! 私達別れて1年以上も経ってるのよ!”』

『そ、それは時間の問題じゃないよ、俺はずっとお前だけを好きでいたから、』

『何? まだ今更、嘘をつく訳? 私と付き合ってる時も平気で浮気してたじゃ

ない! でも今は興味がないから好きなようにしたらいいと思ってるのよ。』

『“ほ、本当に、俺とヨリを戻す気はないのか?”』

『ないわよ! 他の女性の所にでも行けば、、、!』

『・・・そ、そんな言い方するなよ、俺だって今日、ココに来るのに凄く

勇気もいってさ、久々に会うから緊張もしたし。』

『そんなの知らないわよ! 私は二度とヨリを戻す気なんてないから!』

『・・・ひ、ヒドイ言い方だよな、ホントにもぉ~』

『“今は自分の人生を私自身が満喫してる最高の時に、なんで今頃現れるのよ!』

『わ、分かったよ、もう現れないよ、でもさ? 一つだけ約束しろよ。』

『何をよ!』

『“絶対に幸せになれよな!”』

『そんなの言われなくても、分かってるわよ。でもありがとう!』

『・・・あぁ、でも俺がお前を幸せにできなかった事が残念でならないよ。』

『はいはい、もう帰って~!』

『じゃあな、もう会う事がないと思うけど......。』

『そうね、ばいばい!』

『あっさりしてるよな、じゃあなバイバイ!』



・・・私は“同じ彼に2度! さよならをしたの。”

確かに! 少し雰囲気も変わっていたし、きっと自分から本気でやり直そうと

思っていて改善したんだとは思うけど?

私がもう彼に興味がなかった。

彼ともう一度! やり直すという選択は私には全くないのよ!

“恋愛対象にならない男とヨリを戻すほど、私はバカじゃないから!”



でも? 私からも言わせてもらうなら、“彼にも幸せであってほしいわ。”

私だけ幸せになっても、つまんないじゃない!

せっかく、“縁”があって付き合えたんだから! 私と同等の幸せを元カレ

にも味わってほしいのよ!

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もう一度! 俺とやり直してみないか? 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru

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