第9話 暗躍〈掲示板回〉
【鬼の仮面】南雲ルミナ救出大作戦Part.1【謎の暗号】
1.名無しさん@ダンジョンマニア
ルミナちゃん無事やったぞ!
2.名無しさん@ダンジョンマニア
めでてえ!よくぞ生きとった!
でもあそこホントにN1なんか?
3.名無しさん@ダンジョンマニア
S級モンスのベヒーモスにA級のミノタウロスって
4.名無しさん@ダンジョンマニア
マジでルミちゃんあんなとこでよく生きとったな
5.名無しさん@ダンジョンマニア
しっかしあの鬼の仮面相変わらずわけわからんなww
6.名無しさん@ダンジョンマニア
ミノタウロス石ころで倒しとったでwww
7.名無しさん@ダンジョンマニア
もう1体も結局素手で倒してたしな。
意味分からんわww
8.名無しさん@ダンジョンマニア
まあでもルミちゃんの無事が確認できたんだし、直ぐに
救援部隊編成されるやろ。
9.名無しさん@ダンジョンマニア
しっかし救援チームは誰が編成されるんやろか?
10.名無しさん@ダンジョンマニア
S級探索者から誰か行くんとちゃう?
11.名無しさん@ダンジョンマニア
やっぱ学院内から選抜されるかんじ?
学院のS級って3人おるんやっけ?
12.名無しさん@ダンジョンマニア
でも多分学院側はS級は出さんと思うで。
13.名無しさん@ダンジョンマニア
なんで?
14.名無しさん@ダンジョンマニア
>>13
S級て学院の切り札やろ?多分やけどこんな
わけの分からんところに虎の子は派遣せんと思うで。
15.名無しさん@ダンジョンマニア
ふっざけんな!
ワイの推しやぞ!
16.名無しさん@ダンジョンマニア
もちつけww
助けにいかんわけじゃないやろ。
つか全部憶測やしな。S級が行くかもしれんし。
17.名無しさん@ダンジョンマニア
そういや配信の最後の方でルミちゃんがドローンに向けて
なんかメモみたいなのあげとったけどあれなんだったん?
18.名無しさん@ダンジョンマニア
まあ普通に考えれば救援チームになんか伝えたかったとか?
19.名無しさん@ダンジョンマニア
要睡眠薬、1週間以内あの場所で待てだっけか。
20.名無しさん@ダンジョンマニア
なんのこっちゃww
21.名無しさん@ダンジョンマニア
まあダンジョン協会の解析局が謎解きするやろ。
22.名無しさん@ダンジョンマニア
解析局か。もしかしたらあいつがでばってくかもしれんな。
23.名無しさん@ダンジョンマニア
アイツって誰や?
24.名無しさん@ダンジョンマニア
解析局のアイツって言ったらアイツしかおらんやろ
25.名無しさん@ダンジョンマニア
ああ、アイツね。ワイアイツいけすかんのやけど。
26.名無しさん@ダンジョンマニア
>>25
なんや、お前学院の関係者か?
下手なこと言わんほうがええでww
27.名無しさん@ダンジョンマニア
確かにww
アイツエゴサ凄いらしいでwww
28.名無しさん@ダンジョンマニア
>>27
お前も学院の関係者やろww
なんでそんなこと知っとるねんwww
29.名無しさん@ダンジョンマニア
ぽまいら、アイツの話題はもうやめーやww
30.名無しさん@ダンジョンマニア
そうやで、あんまアイツの話しとったら
目付けられるで……
虚坂に……
◇
「わざわざこんなところまでご足労有難うございます」
それは何処かの建物の一室。椅子から立ち上がった男は、軽く会釈をして、ある男性を自身の部屋へと招き入れた。
「あ~、こんなとこってえ、別に普段僕がおるビルからここまで20分もかからんよお? 大したことないってえ。なあ――」
――虚坂ちゃん~。
ベージュ色のスーツに身を包んだ男性、年齢は50歳前後だろうか、白髪交じりの頭髪をポリポリと掻きながら扉を閉めた彼は、直ぐ目の前にあるソファーのところまで歩を進めた。
右足を引きずりながら。
「義足はどうですか? 引きずってらっしゃるようですが。もしよろしければあとで調整させてください」
「あ~、大丈夫大丈夫。この季節になるとねえ、傷口が痛むのよ。だから義足がどうとかじゃあないからあ。それにこの後も用事があるからあ。そんでえ、今日僕をここへ呼んだのはあ、例の件?」
「ええ、南雲ルミナ救援には僕も行こうかと思ってます。メンバーの選定はすでに完了しているんですが、例のふたり、あいつらも連れて行こうかと思ってます」
「あ~、あの厄介もんたちねえ。バカだよねえ、未だに自分達にまだチャンスの芽が残ってるって信じてるんだからあ。いいよいいよ、ああいう手合いはねえ、好きにしちゃって。あちらさんの許可もいただいてることだしねえ」
(よし、言質は取った。あとは……)
虚坂は自身が身に付けていたスマートウォッチを操作すると、そこにA4サイズ程度のホログラムウィンドウが浮かび上がった。そこには1枚の画像と共に、なにやら文章が記されていて、一番下の箇所には署名欄があった。
「今回の救援で例の睡眠薬を使用したいので、使用許可のご署名を頂きたいのですが」
「あ~、例の東海N4ダンジョンでS級モンスターを睡眠状態にしたっていうヤツ? あれ再現性ないんでしょ? 使っちゃって大丈夫なん?」
「ええ、問題ありませんよ。素材の入手が困難なだけで、材料さえ揃えばまた創ることは可能ですしね」
「ふ~ん、まあその辺は君に任せるよお」
初老の男性はそう言うとホログラムウィンドウに表示された署名欄へ指を当てた。
スルスルと動く指先は、彼の名をそこへ記す。記された名前、それは――
――
「じゃっ、僕はそろそろお暇するよお。南雲君のこと頼んだよお。そんであの鬼の坊もねえ」
ニヤリと笑みを浮かべた初老の男性は、来た時と同じように右足を引きずりながら部屋の扉に手を掛けた。
「じゃっ、失礼するよお、虚坂ちゃん」
「ええ、
「え~、あいつら僕あんまり好きじゃあないんだよねえ、なんてこれオフレコね。じゃあ、また近々……」
深々と頭を下げ男性を見送った虚坂は、ニヤリと笑みを零す。
彼のデスクに置いてあった4枚のA4用紙。
1枚は瑠璃垣光里子の詳細なデータが記載されていた。もう1枚は櫻小路ふう、そして――
――残り2枚には白人男性ふたりのデータが記載されていた。
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