第4話
私は、社長に原田敬と佐藤マリアのことや今日3人で話し合ったことを事細かく伝えた。
社長「なるほど、よく分かった、先程原田くんから連絡があったからだいたい理解しているが佐藤くんのCMについては聞いてなかったな‥‥」
「まだいろいろと話し合っていたから纏まってから社長に連絡が来ると思いますわ」
社長「了解した、今日はお疲れ様、また明日からも頑張ってくれたまえ後藤くん」
「わかりましたわ、では失礼致します」と社長室を後にした。
今日はいろいろあって疲れましたわ。そういえば、原田さんからもらったマニュアル本がいったいどんな本か、もらった時から気になって仕方がないですわ。早く家に帰りましょう。
自宅に帰り、マニュアル本を読んでみると、目から鱗の情報が数多く書いてあり、会社の経営の幹部たちには読ませてあげたい気持ちになった。
でもこんな本、本屋でみたことないし、売っていたら今頃話題になっているはずなのに、と思ったら一番後ろに非売品と書いてありましたわ。
これは私の愛読書にいたしましょうとそっと本棚にしまった。
◇
次の日
社長室
社長「今日もよろしく頼むよ、原田くんと後藤くん」
「はい」
「はい、がんばりますわ!」
社長「後藤くん今日は一段と気合いが入っているね」
「ええ、なんか新しい私になれた感じがして」
社長「ちょっと何言ってるかわからないけど、やる気があるのは結構だな」
「社長、後で2人で話したい件があるので時間いいですか?」
社長「ああ、わかったよ、CMの件だろう?」
「それもありますが、他にも話しておきたいことが‥‥」
「では、私は先に会議室に行ってますわ」
一方その頃会議室では、佐藤マリアが待っていた。
「敬とアイラさんはまだかなー」
「あら、呼びましたか?」と会議室の扉が開いてアリサが入ってきた。
「わっ!びっくりした!」
驚いた表情を見せる。
「人を幽霊扱いしないでください!」
「ごめんなさい、アイラさん」
「アイラさん、敬はどうしたの?」
「今、社長と2人で話し合っていますわ」
「そうなんだ、あとさ、私のCMの台本ができたんだー、みたいでしょ?」と台本を私に見せて来た。
「それは気になりますわ」と台本を読んでいると背後から
「マリア、もうCMの台本みせているのか?」と声が聞こえた。
「わっ!」とびっくりして思わず台本から手を離してしまった。
「いいじゃん、別にもう明日にも収録だし」
敬が落ちた台本を拾うと「そういう問題じゃないだろう」
「はいはい、始まったよ、敬のそういうところキライ」
「はぁーー」とため息をついた敬。
「まっ、いいや、後藤さんCMの件だけど、後藤さんもCMに出演予定だから」
「えっーーー!?ちょっときいてないですわよーー!」
またまた会社中に私の声が鳴り響いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます