第9話 事例③ 真のランキング一位とは?
※今回ご紹介する女性も実在した方です。
風俗を肯定するものではありませんが、こんな人生もあるんだな……くらいに受け止めて頂ければ幸いです。
風俗店や風俗店紹介サイトには必ずと言っていいほどランキング――つまり、人気の女の子のランキングがあります。
しかし、多くのランキングはフェイクです。店がお客様に指名して欲しい女の子をランキングに入れている、出勤日数が多い女の子を入れるなど、詳しくは割愛しますが使い方は様々あります。
ランキングと言うのは、選択の目安として非常に大きなウエイトを占めているのは小説投稿サイトを見てもわかると思います。
しかし今回紹介する源氏名、美亜さんは正真正銘のナンバーワンの女の子です。その理由をお話ししましょう。
美亜さんは、普段はデパートの食料品売場でアルバイトをしていました。そして月3日だけ、20時〜翌朝5時にデリバリーヘルスに勤務していました。
お店の電話受付は18時から。
しかし、17時55分から電話は鳴りっぱなし。つまり争奪戦が繰り広げられていました。そして、18時10分には勤務時間内の予約はソールドアウトになります。そのすべてがリピーター……つまり本指名です。
その内容の一例は……
一本目 ホテルA 20時10分から120分→移動
二本目 自宅 22時20分から120分→移動
三本目 ホテル 0時半から120分→移動
四本目 ホテル 2時40分から120分→移動
五本目 自宅 4時50から120分
勤務終了は6時50分前後。
美亜さんに関しては、移動時間が車で10分以上の場所は受け付けていません。自宅が遠い人は近くの指定ホテルに移動して来ます。もちろん、満室だと困りますので、すでに入室して部屋番号が確定している人のみ受付ます。
お客様が支払う金額は120分だと基本32000円+交通費1000円+本指名料2000円、ホテルのお客様は別途ホテル代。
美亜さんのバックは18000円+本指名2000円。
つまり彼女はわずか10分で一日の収入10万を確定させる程の人気でした。
店舗に出入りしている、風俗サイトの営業の方も美亜さんの人気っぷりは他では聞いた事がないと舌を巻くほどです。
では何故美亜さんがそれほど人気なのか?
彼女は身長158cm、体重45キロ。
ルックスも特段何か光ると言う訳ではありませんでした。
ただ、彼女は謙虚で礼儀正しく、誰にでも敬語、移動中の車中、ドライバーとの会話でも常に笑顔でした。しかし、キャピキャピした笑顔ではなく、落ち着いた感じの笑顔で、お客様に対しての愚痴は一切話さない女の子でした。
店舗責任者が、なぜ美亜さんは人気があるの? と彼女に聞くとキョトン顔で「人気があるんですか? みんなこうだと思っていた」と答えたそうです。駅まで迎えに行き、そのまま一本目に向かう美亜さんは、一度も店舗の待機所を利用した事がない為、他の女の子とも話す機会がなかったから、その様な認識があった様です。
その日予約が取れなかったお客様は次の出勤日に再び殺到――また次に――と言うプラスのスパイラルを獲得している彼女に暇と言う概念はなかったのです。
更に美亜さんのすごい所は、遠方からでもお客様がわざわざ指定ホテルに来る、すべてのリピーターが店舗の料金設定最長の120分ロングコースの注文をすると言う事にあります。つまり、お客様は彼女と一分でも多く一緒にいたいのです。
彼女の話から、プレイ時間自体は前後のシャワーを含め50分くらいだそうです。それ以降は会話がメインだそうです。文字通り、身体も心も男性を満足させている事が伺えます。
抜群のルックスを持っている訳ではない。話し上手な訳でもない彼女は、聞き上手であると、従業員は口を揃えて評しています。
細かいプレイ内容はタブーなので聞く事も、話しをさせる事もありませんのでベールに包まれていますが、女性はルックスだけではない……きめ細やかな気配り、聞き上手な会話術、疑似恋愛を満たす雰囲気作り、その全てが男性心をくすぐる振る舞いである事は明白です。
美亜さんは、月30万を風俗で稼いでいますが、貯金して定期的に一人で海外旅行を楽しんでいるそうです。
そんな美亜さんの人生――賛否両論あるかと思いますが、彼女は充実しているそうです。
現在何をしているかは不明ですが、恐らく結婚はせず、同じ様な生活をしていると考えます。
彼女が風俗を始めたきっかけは、街でスカウトされた……なんとなく付いて行ったとの事。気付いたら今の自分があった。不思議ですね、ウフフと上品に笑っていました……。
スカウトの話が出ましたが、その内容はまた別の機会に……。
美亜さんは紛れもなく、ダントツのランキング1位でした。
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