梟はいつも視ている
今回短めです
ーーーーーーーーーーー
「いやはや...やはりこうなりましたか...」
どこか分からない樹海に覆われた地にそびえ立つ大木の上からペストマスクを被った人物は何かを視ていた
「子供の身でありながらかつてかの不死鳥に選ばれた男 己の魂 身体を使い 不死鳥そのものになった男...」
何かを思い出しながらその人物はそう呟く
「堕ちた神とはいえ、遂に神をも殺してしまった。これは上が騒ぎ出すでしょうね。」
その人物は呆れるように 賞賛するようにそう呟く
「...そろそろ潮時でしょう。私は私の役目を果たさなければいけませんね。」
どこか悲しそうにそう呟く 鷹の目
「いつの時代、いつの世界も観測者 もしくは世界を潤滑に動かす為の調停者の役目を行っておりましたが...最近は中々仕事が無かった。暇なのは良い事ですが私の存在意義が問われますからね。」
鷹の目のは未だに何かを視続けながらそう呟く
「...かつて禁忌の存在意義として地上に墜とされ天啓シリーズとして封印された不死鳥 かの不死鳥がまさか彼と同化するとは思いませんでした。」
風が靡き 木が揺れ 葉が擦れる音を鳴らす中 鷹の目は1人語り続ける
「そのせいで彼はこの先も死ねない身体を得てしまい、不死鳥の行いによって生まれた因果に巻き込まれる...先程のモイラルという元神との因縁もその一つですね。」
そう呟きながら彼を見る鷹の目はまるで憐れむような...
「その因果はいづれ数々の問題を起こす 下手したら他世界にも影響を及ぼす程の...」
かと思いきや視線が途切れいきなり考え込む
「故にそろそろかの不死鳥の因果を清算して頂きましょう」
考えを終えたのか狩りを始める時の鷹のように鋭く..梟のように冷徹な視線を持った鷹の目
「動くのは丁度あの時が一番いい。それでは行くとしますか」
そう彼が呟いた瞬間 その場には何もいなかったかのように消えていた...
ーーーーーーーーーーーー
鳥の中ではタイハクオウムが1番好きです(到達な告白)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます