思い出4
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「...」
俺はゆっくりと神殿の奥地へと進む間に自分の人生を簡単に思い出す
アシュレイとの冒険
シンシアとの出会い
アッシュを拾い
カイゼルとアーカードを弟子にし
アリスと友人になり
ノワールをあの組織から救って
詩織と兄弟のような仲になった
宗瑞に何度も戦いを挑まれ
所長の研究に付き合い
獣王とは酒を酌み交わし
皇帝とは何回も知略勝負をした
そしてあの子達と出会い
綾華以外を失った
次に常人では決して体験しないような経験
親を目の前で殺され
友人や隣人の遺体や壊れた姿を見て
何度も死にかけて
何度も死に、苦しみ、生き返った
そのたびに世界を憎み、壊してやると誓った
守るべきものを守れず
自分のせいで大切なものを失い
そして心が折れ、全てを忘れ去り
今また思い出してここに居る
きっと俺はまた死んで、世界を憎みながら、壊してやると決意しながら、苦しみながら蘇る
「...曲がりなりにも英雄と呼ばれていたんだ...英雄なら、どれだけ死のうと、折れようと、何度でも蘇らねぇとな」
英雄が何故 英雄足り得るのか
敵なるものを虐殺し戦い続ける勇猛さを持つから
否
他人を想い 他人の為に対価を得ず慈悲を与えられるから
否
常人では有り得ない程の能力を持つからか
否
常に前に立ち人々を導き続けるからか
否
ならなんだという話だ
俺はこう思う
「英雄というのは...常に何かしらの狂気じみた信念を抱え、それを糧に上へと、前へと目標に進み続ける狂人だからだ」
俺はそう思う
「...カバネ」
綾華に声をかけられたことで思考の海から浮上し辺りを見渡す
「ああ、わかってる ここが目的地だ」
そうして着いたのは神殿の奥地
辺りには黒い霧が漂い
光は辛うじて少し刺すかどうかで薄暗い
そして逆さになった十字架に黒ずんだ槍によって括り付けられている黒い異形の生物が静かに佇んでいる
「...綾華」
「...ん」
「この先の戦いは...綾華も死ぬ可能性がある...それでも..いいのか?」
「ん」
まるで気にするなと言わんばかりに即答する綾華
「...そうか、なら...頼むぞ 綾華」
「ん、任せて」
綾華はそう言い、どこからか取り出した銀の仮面を身に着け、小型の杖を手に取る
「...待ってろよ、相棒」
俺は
そして背後には静かに現れる六体の天啓シリーズ
「...英雄の帰還だ」
かつての不死鳥は己の記憶を焼却し、己の羽をもぎ 地に墜ちた
しかし、今この瞬間 不死鳥は蘇る。
己が記憶を、信念を、その身に宿し
世界を壊すために
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Q,投稿空きすぎだろ何やってんだ!??
A,テスト期間×修学旅行+学マスに沼ってましt(((殴
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