縛りプレイ
ーーーーーーーーーー
「...念には念を入れて...あれに手紙を出しておくか...」
あれが食いつくかは怪しいが...運が良ければ食いつくはずだ。
これに関しては完全な保険だ。
仮に俺が敵対存在に敗れた場合を想定してだ。
「...時間帯は..装備を縛った状態ならこのくらいだな」
今更だが潜入作戦のときに扱う俺の装備は薙刀:夜叉に鬼の仮面、剣鬼の着物にハクビシンの草鞋 それに闘技大会の時から着けているアクセサリー二種だ。
黒騎士シリーズみたいにシリーズ物ではないが相性が良い
鬼の仮面は装備者の闘争心と筋力を上げてくれるし、剣鬼の着物は刃のある武具を扱う際に威力と攻撃を受けた際の衝撃を増大させる。
ハクビシンの草鞋は、平衡感覚への補正と不安定な地形でも普段と変わらないコンディションを発揮できるようになっている。
薙刀:夜叉は主に身体能力の補正と鬼神纏という状態になることができて補正は黒騎士シリーズには及ばないが1.5倍。鬼神纏状態だと二倍にまで上がるがデメリットが存在し、継続的な魔力と生命力の減少が起こる。このデメリットは、他の聖遺物や回復アイテムで打ち消すことは不可能で、自分で解除するしか無い。
デメリットはあるものの強聖遺物の一つだ。
アクセサリーについては...今は話す必要もないだろう。
ちなみに鬼の仮面と薙刀:夜叉はS級迷宮 鬼の隠れ里のボスから
剣鬼の着物とハクビシンの草鞋はA級迷宮 あやかし通りのボスとレアドロで入手できる。
そんな装備で行くわけだが槍や大剣双剣と違いあまり慣れていない武器なのがキツイ。
いわば縛りプレイで高難易度ミッションをプレイするようなものだ。
ゲームの中ならまだしも現実じゃ勘弁願いたい。
それと自壊システムの埋込阻止の方法は...所長が地図の裏に記してたはずだ。
後で嬢ちゃん達に言っておかないとな。
そう考えていると背後から「マスター」と呼ばれる。
「ん?なんだ姫崎の嬢ちゃんか」
テラスでゆっくりしている俺に声をかけてきたのは大食い美少女こと姫崎聖だ。
「...潜入の件なんだけど」
「どうした?」
「...もし仮に貴方が負けたら...どうするの?」
「...対策はしてある。気休めではあるがな」
「...絶対生きて綾華ちゃんにまた料理食べさせてあげて」
「ああ、勿論だ。」
「...おまけでいいから私にも」
「当たり前だ。なんでも作ってやるよ。食べたいもんでも考えときな。」
「ん!」
そう元気よく返事をした後、姫崎聖は室内へと戻っていった。
***********
「...なぁ、不知火の嬢ちゃん」
「どうしました?」
「...潜入する際、陽動で俺が敵対存在に負けた場合...」
「元の時間軸に戻ってほしいと?」
「...ああ、そのとおりだ。不知火の嬢ちゃん以外は頑固そうだからよ」
「...私としてもそれはしたくありません」
「...」
「しかし久遠さんが皆を守るためにそう言ったのであれば...お任せください」
「...助かるよ」
「私は真面目ですから...皆が犠牲になる事態はとにかく避けたいんですよ...その中には貴方も綾華さんも含まれていますからね。」
「...もしもの話さ。俺は絶対生きて帰るからよ」
「...必ずですよ」
「...ああ。それと...時飛びで逃げれなそうなら一度ここに逃げ込め。レオニダスが客を守るという名目で守ってくれる。」
「分かりました...ご武運を」
「...ありがとよ」
ーーーーーーーーーーーーーーー
そこのお前!!タイトルで何かあると思ったか?残念だったな!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます