潜入決行日について
やぁみんな!私だ!またタイトルガバッたぜ!!ちくしょう!!!
ーーーーーーーーー
あれから俺は研究所へと1度潜入をしたのだが鷹の目の言う存在は見つけられなかった。
不確定要素はあるものの...実行日も確認出来た。
どうやら俺が潜入した当日に決まったらしい。それは3日後だ。
やけにトントン拍子で進むからこの先嫌な予感しかしない
「...とりあえず彼奴らが帰ってきたら話すとするか...最悪 レオニダスに協力を願うかもな」
時飛びをする前に所長が言っていた通りこの時代の所長への接触はほぼ不可能と言っていい
何故なら仮想空間を完成させる為に別次元とも言える場所で作業してる為だ。
「彼奴なら色々協力を取り付けられる手段はあるんだがな...」
鷹の目は情報専門で戦闘はあまり好まない それにこういった出来事には介入せず拝観して面白がるタイプだ。
故にこの時代で協力を要請出来るのは金獅子のレオニダスのみ
あっちの時間軸に居る人物で協力要請出来そうな人物は軒並みそう簡単に動けないやつばかり...
レオニダスの協力は一か八かなのもある
不確定要素がどうなるか分からない以上、その対処に当たるのは必然的に俺になる
「だけど..こっちでは黒騎士装備も使う訳にはいかねぇからな...」
何せこの時代の俺も扱う装備 下手に影響出したらどうなるかわからん
天啓シリーズも使えない以上 別のスペア装備で戦うしかない
「...とりあえず顔は隠さないとな」
後にデータとかが残ってたら面倒だしな...まぁそれ用の物はあるから心配は無い
そんじゃ嬢ちゃん達を待つとしますか
********
「あ、久遠さん!!」
こちらを見つけるなりダッシュでこっちに来る嬢ちゃん
「どうだった?この時代の迷宮は」
見た感じ大きな怪我もして無さそうだし大丈夫そうだ。
「あっちの時間軸には無い迷宮があったり、見た事のない魔獣がいたりで、とても良い経験になりました。」
俺らの時間軸では危険と判断された迷宮が完全攻略されてる場合もあるからなぁ。そりゃ嬢ちゃん達が知らない魔獣も居る。
「あんな強え人が沢山居るなんてびっくりだぜ!!」
この時代の探索者達は黄金時代と言っても良いほどの実力者が多くいるからな...その実力者でも...死んで行ったがな...
「...ん」
美味しそうな食べ歩きフードを両手に抱える彼女はとても満足そうだ。
...夜飯食えるのか?
「食べれる」
「なら良いが...今よく分かったな?」
「顔に出てた」
「そんなにか?」
そんなやり取りをしつつ
「さて...概ね楽しそうで良かった良かった...帰ってきて悪いがシャワー浴びたら集合してくれ」
「「「はーい!」」」
「ん」
「潜入実行日が決まった それは3日後だ。3日後にクローン製造が始まるからな」
「3日後...意外と早いですね?」
「どうやら今日決まったみたいだ。それとルートも確保してきた。この地図に記してある。渡しておくからよく覚えといてくれ」
「はーい!」
「そんで...鷹の目からの情報の1つに時飛びの影響がある」
「時飛びの影響?」
「ああ、例えばその時代に居るはずの無い人物の出現、突発的な大災害の発生...そして世界による歴史訂正の為に送り出された敵対存在だ」
「今回の場合は...」
「おそらく敵対存在だろう。神や天使に連なる者だったらかなり厳しい。英霊ならまだマシだが...」
「英霊?」
「人類史において偉大な功績を残した英雄や偉人が現世に顕現したものだ。嬢ちゃん達に伝わるように言うなら...源義経とかが実体のある幽霊になったみたいなもんだ。」
「なるほど...そう言った人物が敵対すると?」
「絶対って訳じゃない。英霊は元は人類、話が通じる場合もある。」
「...通じない場合もあるんですね?」
「ああ...英霊は英雄になった実力を持つ分 癖のあるやつが多い。故に敵対存在が英霊なら対処は俺に任せてくれ」
「今回はどんな敵対存在か分かったりしてるの?マスター」
「俺も見つけようとしたが...見つからなかった。あまりにも不確定要素過ぎるから潜入する時は気をつけてくれ...俺の陽動で来る可能性は高いとは思うが」
「戦闘になった場合は?」
「逃げろ。あれは今の嬢ちゃん達じゃ敵わない。俺ですら怪しい。それこそ所長とか宗瑞と言った人類最強レベルの実力者じゃないとキツイだろうな」
「そんな存在が...」
「だから絶対逃げろ。良いな?向こうが譲歩する姿勢を見せたりしても逃げろ。」
「分かりました...」
「もし...嫌なのであれば今協力を断ってくれても構わない。本来なら時飛びをさせてくれるだけでも十分なんだ。嬢ちゃん達の命を懸けるまでしなくていい」
「...私達の決意は変わりませんよ」
「あったりまえよ!!」
「僕たちの覚悟をあまり舐めないで頂きたいね。マスター」
「乗りかかった船というやつですね」
「綾華ちゃんを助ける」
「...ありがとな」
嬢ちゃん達は本当にお人好しだな...ありがたいけどよ
「...後はレオニダスに協力を頼めるかだ」
今回の作戦で彼の協力を得られるなら心強いのだが...確率は低いな
それから俺達は夜まで潜入作戦について話を進めた
*******
「...あんたか 今日も素晴らしい料理をありがとよ」
「いえいえ、お口に合ったのであれば幸いです」
「...なぁ もし俺があんたに協力して欲しいことがあるって言ったら...あんたは協力してくれるか?」
「...率直な話 難しいでしょう」
だよなぁ...
「出会って間も無いもんなぁ...」
「なにかの作戦に参加すると言ったことは私もこの宿がありますので...ですがこちらに逃げ込んでくれば...私はきっとお客様を守らないといけなくなるでしょうね」
彼は微笑みながらそう言った
「ッ...助かる」
「はて...なんのことやら。私は自分の役目を全うするだけですよ。」
本当に...優しいな どいつもこいつも...ありがてぇ...
「...七年後 楽しみにしてるぜ」
「ええ、私も貴方のカフェに行き是非珈琲を飲みたいものです」
「もちろん?」
「ええ、ブラックです」
「分かってんなぁ!そんじゃそん時豆は...ブルーマウンテンでも使うか」
「あの高級な?」
「ああ、ブルーマウンテンで入れた珈琲は美味しいぜ?絶対提供してやるからな」
「楽しみにしていますよ」
「おうよ」
そうして月が雲の間から顔を出す今夜 俺とレオニダスは静かにそれぞれ煙管と葉巻を吹かしていた
********
?????
「ふむふむ...この時代にしてはやるじゃないか。後はこれの用途だが.....人類には本当に失望したよ。いくらなんでもこれは...あの人がこれを見たらどれだけ悲しむのやら...」
研究所のある一室にて 白衣を纏った女性がそう呟く
「...出来れば止めたいとこだが...私がこうしてここに顕現したということは...そういう事か...」
彼女は悲しそうにそう呟く
「...この子達には世界の為、人類史の為...そして私の目的の為...礎になってもらうよ。贖罪は...私の目的を達成したその時に...幾らでもしよう。さて...」
彼女はそう呟やいた後に声色を変え
「私が顕現したということは正しき人類史を書き換える者が現れたという事だろう。ならそれを止めるのが私の役目...だけどもし人類史を変えられるなら...私を超えてやってみてもらいたいものだね。」
彼女はそう言い残して部屋を出て行った...
ーーーーーーーー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます