閑話 ある配信者のゲーム配信⑤

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「この剣水流とかいう剣術の使い手馬鹿強いんだが!?」


『道真戦は所謂負けイベだゾ』

『此奴ステータスちゃんと金剛級してるからな』

『S級魔獣簡単に屠れる奴らだぞ』

『色付きには及ばないものの此奴もやべぇからな』


「くっ...負けた」


『流石になぁ...』

『此奴どんな理論値積んでも倒せないから...』

『マジモンの詰み』


「色付きと戦いたかった...!!特に灰!!あのロボに乗ってるのカッコよすぎるだろ!!」


『アーマー○コア思い出した』

『ガンダム感ある』

『アーマー○コアも6からもう30年経ってるのか...』

『はよ新作来ねぇかな』


「30年も来てないなら諦めろよ...」


『待つことには慣れてる』

『ハン○ーハ○ターよりマシでは』

『作者の腰が...』


「本当に腰痛気をつけて欲しいよな...それはそれとしてゲームに戻るぜ...はい?」


『速報 リンちゃんのおじいちゃん 総協会長』

『尚ただ孫に甘いだけのおじいちゃん』

『しかし実力は色付き並』


「って前回とは別の色付き...」


『橙か...いやめっちゃマッチョやん!?』

『口調と見た目が一致してない定期』

『その図体で敬語デフォルトはもうギャグだろ』

『しかもめっちゃ丁寧』


「でも実力はやべぇんだよなぁ...前回出会った黒みたいに」


『なんか所々訳ありっぽい雰囲気あるんですがそれは』

『まーた曇らせ系ですか?死にますよ?』

『目の光一瞬消えてる...』


「ねぇやっぱシナリオライターぶん殴りに行っていい?」


『私も同行しよう』

『花京院...』

『WRYYYYYY!!!』

『敵混ざってるて』


「所長か...」


『お、解説出てる』

『?????』

『これで色付きじゃないのバグだろ』

『おじいちゃんが言う感じ結構ろくでもない人物っぽいね』

『総協会長のことをおじいちゃんと呼ぶな』


「いやまぁあれ見たらな...」


『完全に孫に尻に敷かれてるおじいちゃん』

『すっげぇ溺愛してるんだろうなぁ...って』

『微笑ましかったぜ』

『しれっと仕事押し付けられてる職員に黙祷』


「気軽にVIP用待機室貸して良いのかよ てか主人公の天啓シリーズに何かあるのか?」


『天之尾羽張だっけか』

『神話上だと草薙剣が有名すぎてあまり取り扱われない悲しき神器』

『確か加具土命殺した剣だっけ』


「神殺しの剣ってことか かっけぇなそれ」


『やっぱりそれ故に特異性があるっぽいね』

『所長に見つかったら即解析する為に誘拐されるって...』

『そういえば天啓シリーズの声聞けてねぇよな主人公』

『まだ扱えるだけで完全に認められてないのか』


「一瞬だけど聞こえたぞ!!威厳のある声だったぞ!!」


『励めって努力認められてるの嬉しいな』

『ちゃんと見てるって事だね』

『こりゃレベル上げしねぇとなぁ!!』

『色付きが稽古つけてくれるマ?』


「マジ?ちゃんとした戦闘シーン見れるってことか!?」


『最高じゃん』

『紅のムービーだとちゃんと確認出来なかったからな』

『楽しみだぜ』


「え、決勝終わってんの!?」


『こーれはクソジジイ』

『許ざん"!!』

『情けない言われてて草』

『総協会副長 そんな怖いんか』


「妻に尻に敷かれる哀れな夫感...」


『橙の目線からよくあることなんだろうな...』

『いやチョロ』

『そんなに孫が好きなんか』

『もう威厳無くて草』


「それにしてもこの後起こるイベント..おじいちゃんもあまり知らされてないのか」


『所長の解説きちゃ』

『所長 バケモンでは?』

『なんで聖遺物を超える魔道具を作れるんですか?』

『初見殺ししか通じないとか実質ライン○ルトやん』

『あれは初見殺しも効かないから...』


「え?何?こんな奴に攫われんの?無理じゃね?」


『勝てねぇ...!!』

『金剛級の中でもトップクラスにヤバいのでは』

『これが携わるイベント 嫌な予感しかしねぇ』


「色付きを集めてある敵と戦わせる...まさかとは思うが...」


『そこまで心無いことは...しないよな?な?』

『皆さん これ...フラグです』

『毒ですの感覚で言うな』

『色付き達のトラウマ掘り返すは流石に..』


「だ、だよな!!よしムービー入るぞ!!」




******


「わー、いかにも研究者みたいな見た目」


『紫にクソメガネ言われてて草』

『色付き達からの扱いが雑!!』

『この時点でろくでもない奴確定してるの笑う』

『空ボクっ娘なの!?』

『黒に至っては相変わらず性別不明なんだが!?』

『あのロボの中身 メイド マ?』

『翠に甘やかされたい』

『白のThe 聖女感すこ』

『蒼に踏まれたいです』

『てか宗瑞誰よ!?』


「問題は...この後だな」


『は?』

『何この火柱』

『恐れていたことが起きてしもうた...』

『紅 い 嵐 が 帰 っ て き ま し た 』

『敵にするには絶望的過ぎるだろ』


「こんのクソメガネ!!てめぇ戦う機会あったら絶対ぶっ殺す!!」


『人類最強を仮想空間内限定とはいえコピーする所長ヤバすぎ』

『完全に心抉りに来てるだろこれ』

『やってる事に対してネーミングセンスがしょぼすぎる』


「橙が指示を出し始めた...そんなにやべぇのか 紅は」


『詠唱かっこいい』

『氷の城作り上げんのやっば』

『そこに翠の植物魔法か...』

『え?結界重ね掛けするの?そんなにやべぇのか?』


「さ、流石に人類最強とはいえこの難攻不落の城を一撃で突破する訳ねぇよな」


『これ..フラグです』

『2回目』

『そしたらマジで勝つ方法ないし あの時凄い手加減してたんだなって』

『もうこいつ聖遺物も天啓シリーズも要らねぇだろ』


「てか現状 翠が1番闇深そうなんですが」


『あれは偽物...って言ってる辺り もしかして自分で紅を作りあげてる説無いか?』

『それだったらガチで所長が人の心ないになるんだけど』

『どう転ぼうにも所長が人の心ないのは避けられないぞ』


「これだけ防御重ねても紅の攻撃防ぐの難しいとか冗談だろ?」


『橙の発言で皆本調子になったっぽい』

『翠だけやっぱり様子が違うな』

『此奴ら覚悟決まりすぎでは?そんなにすぐケジメ付けられるやつじゃないぞこれ』

『世界が残酷過ぎる』


「灰が特に重すぎる マジで...」


『どうしてこんなに曇らせるんですか...?』

『偽物とはいえもう一度殺し合いさせるのマジ人の心ない』

『#クソメガネ抹殺計画起動』


「うわ Twi○terでトレンド入りしてる...そりゃそうか...」


『視点変わったな』

『主人公はあれを越えないといけないんだろ?正気か?』

『正気のSaturdaynight』


「おじいちゃんの慌てっぷりにマジで知らされてなかったんだなこれ...」


『あ、視点が戻った』

『紅の技が来るぞ!!』

『名前は意外とシンプルだな...』

『は?』


「とてもそのサイズの魔法陣から出る魔法じゃないんですが...?てか絶望では?」


『?????』

『技一発であれ崩壊させたのなによ?』

『正真正銘のぶっ壊れ』

『そりゃ魔獣氾濫1人で収められるわ...』


「こ、此奴を主人公は越えようとしてるって ま、...マジ?」


『紫 近接を挑みに行った!!』

『いやはっや!!』

『ソニックムーブ起きてるやんけ!!』

『紫が蹴り飛ばされたがカバー入ってるな』

『連携力〇』


「あの槍技に正面からぶつかりたかったって...何か思うものがあったんだろうな...」


『空による雷の矢の雨に 白の呼び出した天使達の攻撃 黒の視界外からの攻撃になんで無傷で対応出来るんですかねぇ!!?』

『A.紅い嵐だから』

『何気に橙と白のコンボ凶悪では??』


「お、ここで蒼と翠が動いたぞ!!」


『この一瞬で周辺氷漬けにする蒼さん流石っす』

『あのエリア作り出したのは伊達じゃねぇ!!』

『それでも拘束にしかなってない紅を褒めるべきか 拘束出来てる蒼を褒めるべきか...』

『翠の拘束も重ね掛けしたなら流石に...』


「ここで総攻撃か!!!超電磁砲かっけぇ!!」


『紫の剣技派手で良いなぁ』

『白 ビーム系かと思ったらゴリゴリに斬りに行ってて草』

『橙 タンクとバッファー出来るの強すぎでは?』

『黒の動きが捉えられません!!』

『空ちゃんかわいぃ...』


「流石に倒れただろ...?人類種だしな?な?」


『3度目の正直』

『二度あることは三度ある』

『や、やったか...?』

『ばちこりフラグ立ってて草』


「は?固有結界?」


『なにそれ初耳なんですが』

『一瞬で空が灰色に...』

『彼岸花がそこら中に咲き始めたぞ..!?』

『なんか紅の見た目変わってね?』


「え、何その見た目カッコよすぎる...てか素顔ちゃんとイケメンだなちくしょう」


『左眼に花が咲いてる...』

『右目から血みたいなの流れ出してね?』

『長髪...良いな...』


「はい???」


『え?何が起こった今』

『紅が一瞬で色付き達の背後に移動する→色付き達倒れる→???????』

『今のこの瞬間で全員地面に転がしたってこと!?』

『0.25倍速でも捉えられなかったんですが!?』


「え?これ超えるのマジで無理では?」


『紅い嵐と鮮血の英雄の由来それかよ!?』

『色付き達も1回しか見た事がないって解説に出てたし相当やべぇなこれ...』


「無理じゃんこんなの...」


『あ、なんか話し始めた』

『あれ?確か偽物じゃ...』

『偽物にも記憶は存在する 所長がそれを再現していたと考えれば...』

『色付き達と会話が成り立ってないな やっぱり偽物か...?』


「なんか...心にくるものがある...」


『殺されたのに殺しを経験させて済まないはもう狂人の類だろ...』

『あまりにも優しすぎる』

『普通は恨むだろうに...』

『え?また会える?どういうこと!?』


「橙の回答がエモすぎる 泣きそう」


『あ、翠が...』

『歩みが止まったぞ...?』

『翠の傍に歩いていってる...』

『え?これもしかして偽物じゃなくて...』


「...ちょっとダメだもう...涙腺が...」


『やっぱり翠は...』

『夢を達成したことを伝える白...良かったな...』

『ダメだ 空との会話でもう泣いた 画面見えねぇ...』

『灰はやっぱり死にたがってたんだね...名前を呼ぶのが良い...でもまた別れてしまうんだろうな...』


「男と男の約束...紅ならきっと守ってくれるよな...うん...」


『並ぶの楽しみにしてるはもう...』

『黒の反応が普通よな...死んだはずの人が偽物と言われてるけどいきなり目の前に現れてこうやって話してくれるんだもん』

『橙とのやり取りはやっぱりなんか来るものがある...』


「蒼...そんな想いを抱えてたんだな...」


『おかえりに対してただいま って返すのエモすぎる』

『蒼が最強になった理由がもう...』

『情緒おかしくなるって!!!』


「ごめん 今日の配信ここで終わりにする ちょっと泣きたい」


『俺も泣いてくる』

『涙腺崩壊回避不回避』

『白と灰の想い知った後だから尚更』

『このゲーム本当に...』




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最初 あっち含めて戦闘描写増やしてこっちで色付き組操作させようかなと思ったんですけどこの形に落ち着きました ちなみに彼ら視点からも所長はクソメガネ及び人の心ない認定されてますが最後の展開で評価が上がったとか無いとか...

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