閑話 ある配信者のゲーム配信②
ーーーーーーーーーーー
「....」
『....』
『....』
『....』
「....紅が死んだ理由がよく分かったな」
『まさかの邪神が介入したとは...』
『本人の意思関係なく裏切りを強要させられたって酷すぎる』
『そりゃ白と灰があんな想い抱えるのも必然だし灰に至っては活動休止至るのも納得だわ...』
「育て親を洗脳されてたとはいえ自身の手で殺したらそりゃね...」
『他の色も似たような想い抱えてるだろうな...』
『白は自分を導いてくれた先生 灰は育て親 他の色とも何かしら深い関係があるんだろうな...』
『ただのわいわい系のダンジョンRPGかと思ったらめちゃくちゃ重いし鬱要素ある件について』
『てか灰と白の回想の中の紅は兄貴肌や面倒見の良いお父さん感を感じられたな』
『残念ながら声は判明しなかったが』
「本当に良い人だったんだろうな...灰が学校?を卒業してめっちゃ喜んで『パーティだ!』って言うし...」
『そういう記憶があるから更に苦しんでる...』
『頼む 何かの間違えで紅生きてたりしない?耐えられないよもう』
『この世界の蘇生方法 超高度な魔法でも死んでからすぐやらないといけないし遺体がまず無事じゃねぇと...』
「この設定考えたやつ殴りたい」
『真顔で言わないで怖い』
『どの配信者も似たような反応してるから正常だぞ』
『ん?なんか次のムービー解放されてね?』
「どうやら回想らしいな 見てみるか」
色付き 白: 聖フレイヤ教聖女 主にアンデッドや邪なる者に対して特攻がある神聖魔法を得意としておりそれと同時に世界最高レベルの回復魔法を会得している 第一次魔獣氾濫の際は負傷した探索者や兵士達の治療に当たった また聖魔大戦の際は最前線に出て色付きや他の探索者達に回復と加護を付与しサポートに徹していた 紅との戦闘の際 最後に止めを刺したのは彼女である
灰:元戦災児 両親の記憶は無く野垂れ死にかけてたところを紅に拾われちゃんとした食事や教育を受けさせてもらった また魔獣に憎しみを抱いており優先的に殲滅する 第一次魔獣氾濫の際は彼女は紅に保護されておりまだ色付きでは無かった 聖魔大戦の際は紅と一緒に前線に出て居たが邪神の洗脳によって紅と敵対 その後に紅の左腕を吹っ飛ばした
******
魔獣や探索者 お互いの死体と血の匂いが充満する中 ついに決着は着いたと思われた
しかし...
「これはどういうことだ?何故俺に武器を向けている?」
その場に居たのは紅いアーマースーツを身に纏い紅い槍を持つ戦士
アーマーにミサイルや銃火器等 様々な兵器を搭載した灰色のロボット
純白の天使の翼を持ち聖なる剣を持つ聖女
紫炎と紫電をそれぞれ双剣に纏わせ佇む剣士
黒い装束に身を包み静かに短剣を構える暗殺者
空色の輝く弓に矢をつがえ構える狩人
橙色の鎧に大盾を持ち敵が動くのを待ち構える騎士
色付きの九色のうち七色がその場に存在しそのうちの一色 紅に向けて武器と殺意を向けていた
「何かしらの冗談だと思いたいところだが...」
軽い口調で言いながら紅は音もなく飛んできた針を首を傾けることで避ける
「...腐龍 スカルデットの血が塗ってある針かそれを使うってことは...本気で殺りに来てる訳だな」
「....」
紅以外の他の色は一切話さない
「....何かしらの陰謀か...それとも何者かに洗脳されているのか...分からないがここでお前らを止めなきゃ次に割を食うのは他の奴らだからな...本気で行くぞ」
その場に居た全員が戦闘態勢を取る
「この戦いが終わったらカフェでも開こうかね...んじゃ殺るぞ」
先程まで軽く親しみを感じる声色から一瞬で戦士の声色へと変わる
「あいにく3人までならまだしも6人の相手は手加減出来ねぇからな 」
そう言い放ったあと彼は切り札達を起動する
「起きろ 出番だぞ
その時
「ッ!?」
嵐は紅の身を守り 氷狼は灰と戦闘を開始
悪魔王は白と空中戦を始め
混沌の刻み時計は秒針が進む事に黒へ災厄を起こし始める
終末導師は紫を翻弄し嘲笑いながら戦う
原罪の林檎は人の形を取り空へと攻撃を開始する
そして破滅への予言は橙へと予言を行い その通りの出来事起こしまくる
「蒼と碧の様子が気になるな...」
時々飛んでくる攻撃を避けたり防ぎながら彼は熟考する
紅が今までに集め認めさせた天啓シリーズ達
それらは所有者の影響を受け 学習し強くなる
彼らは意識を持つ聖遺物だ
今まで過ごしてきた彼への忠誠心は天啓シリーズ達の中でも群を抜いているだろう
それ故に全員が彼の敵対者を全力で殲滅する
だが相手が悪かった
相手は世界最高峰の実力を持つ色付き それに加え別の天啓シリーズの加護を持っている
分が悪いのは明らかだった
それを確認した紅は赤い嵐以外の天啓シリーズを引っ込める
「よくやった 今は休め 残りは任せておけ 」
そう労い 彼は赤い槍を手に取り 構える
「行くぞ」
そう言い放って 色付き 紅 またの名を 2つ名 『鮮血の英雄』が動き出した
**********
「....?」
『待て待て待て!!』
『なんで主人公が苦労して手に入れた天啓シリーズを7つも持ってるんですか!?』
『なんか反逆者とかいう名前で呼ばれてたけどもしかして天啓シリーズにも分類が存在する感じ?』
『紅の後ろに天啓シリーズが出現するの強者感ヤバすぎ』
『相手が色付き×6じゃなきゃほぼ確で負けるし魔王と相打ちはやっぱ嘘だったんだな』
『仲間割れで世界の英雄が殺されたってなったら大混乱だからな...』
「肝心の紅の直接的な戦闘シーンが出てないの残念だな...」
『だけど黒の放った針 首傾けるだけで避けるのカッコよすぎ』
『厳格な人物かと思ったら意外と気さくそう』
『放った針 0.25倍速でようやく見えるかどうかなんだけどあれ見て最小限の動作で避けんのヤバすぎ』
『天啓シリーズ持ちの色付き達と分が悪いとはいえタイマン張れてる時点で相当高レベルのものと思われるしそれを従えた紅やべぇ』
「あとアーマースーツがカッコよすぎ」
『わかる』
『凄い少年心くすぐられた』
『もしかして紅ってそっちにも理解あったり?』
『草』
『親近感湧くなぁ』
「さて次のムービーはまだ解放されてないみたいだしストーリー進めるぞ..えーっと次は確か共和国に行くのか ってことはまたあのカフェのおっちゃんに会えるんじゃね!?」
『あー、あのカフェのマスターめっちゃ良い声してるしなぁ』
『ビジュよし 性格よし 声よし の三よしを兼ね備えてるイケオジだぜ』
『前のストーリーとか落ち込んでる主人公の相談に乗ってサービスで料理無料で提供してくれたのカッコよすぎ』
『銀髪の子との親子感凄くて好き』
『あの子に激甘なのがまた良いんだよなぁ』
『夜食はポテチかカップ麺かで言い争いになって最終的に両方食うってことになったの本当に好き』
『無表情で自分の事をスーパーミラクルゲーマー美少女って言うの好き』
『でも過去になんかあった気がすんだよな あの2人』
『まず銀髪の子 綾華ちゃんはイケオジこと久遠カバネに拾われてるしな』
『その時点で割と重い』
『あと謎の人脈と情報網持ってる』
「主人公の敗北すぐに把握されててびっくりしたわ あと自分絶対正義マンこと真道君の改心に関わってたみたいだし」
『彼と少し戦闘したみたいだけど彼 銀級だからかなり強い方なのに手も出なかったらしいね』
『元金級以上はあるって事?』
『そもそも探索者やってたかすら分からないからな』
『探索者無しでその実力は十分ヤバい』
「なんかしら絡みがあったりしてな」
『あって欲しい』
『サブキャラなら惜しすぎる』
『マジ楽しみだなぁ』
「んじゃ行こうかレッツゴー!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます