「改めて。俺が剛力の魔王カラフトだ」

「俺は冒険者の司だ」

「同じくシオンです」

「同じくリーフだよ」

【すーらだよ〜】


スーラに関しては、念話を持っていないヒトに対して使っても意味がないので、ただポヨンポヨンと跳ねただけだ。一通り自己紹介を済ませたところで、カラフトが驚いた様子で聞いてきた。


「司というのか。まさか転生者か?」


なんと。ここで転生者という言葉を聞くとは思わなかった。やはり魔王たちは・・・


「いや。俺は転移者だ。そういうお前こそ転生者なんだろ?」

「っ!よくわかったな。俺は転生者だ。転生前は・・・すまない。あいにく名前が思い出せない。この世界に来てからカラフトとしか呼ばれていなくてな」


と、すまなそうに言ってきた。魔族というのは、人間より長生きみたいだからそういうこともあるだろう。それよりも聞きたいことが山ほどあるので、早く大魔王に会いたいものだが。

そう思っていると、1人の魔族が入ってきた。


「失礼します!大魔帝様から連れてこいとのことです!」

「わかった。ありがとう。下がっていいぞ」

「はっ!失礼します」


どうやら、俺たちを大魔帝がいる場所に案内する準備が整ったようだ。


「準備が整ったみたいだな」

「なんでわかるんだよ。まあいい、それも含めて4魔王と大魔帝様の場で全て話してもらうぞ」


拷問かな?俺は別に魔族と争いたいわけじゃないのだが。


「それじゃあさっそく大魔帝様がいる城に案内しよう。ついてこい」


なんかすごく上から目線だな。さて、大魔帝とやらはどんな人なのやら。

多分一番強いトリガーを持っているのだろうが、能力によってはコピーさせてもらうが。そういえばここと大魔帝がいる城はどのくらい離れているんだ?


「ここから大魔帝様がいる城までは、馬車で大体一週間かかる」


意外と遠いな。馬車の中でやりたいこともあるからちょうどいい

のだが。


「分かった。俺とシオンの二人で行こう」

「え⁉連れてってくれないの⁉」

「少し頼みたいことがあるからな」


リールは一様つながっていない組でも年長だから信頼してるということもあるのだが単純にリールよりシオンのほうが弱いから。


「えっ!本当に!」


めちゃくちゃリールが食いついてきた。どれほどうれしいんだ。


「後で連絡するからここで待機してくれ」

「分かった!」


そうして俺とシオンは馬車に乗って魔都に向かった。

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