「それでは!これよりテンドウ選手とタイドウ選手のペア対クレアーレ選手とストルクシ選手の戦いです!それでは始めてください!」
第二試合が始まった。天道と大道はまぁそのまま剣を使うバリバリの前衛。対してクレアーレとスクルトシは服装から考えると2人とも魔術師だな。杖持って魔女が被っている帽子をかぶってるし。
早速大道が大剣を抜き2人に向かって走り始める。走っている途中に剣を上に上げ、
「大剣流斬鉄斬りぃ!」
と叫ぶとそのまま剣を振り下ろす。一刀両断と似ているが、大剣を使っている分威力は高いだろう。このままだとスクルトシが切られるが、クレアーレが
「昇華、
と呟く。
「な、なんだと!?俺様の攻撃を
「何かしらのカラクリがあるのでしょう。とりあえずあの障壁を破壊します。雷魔法
天道が魔法を発動する。その魔法は強力な光のエネルギー弾を高速で発射する魔法で、1点集中の魔法だ。
天道が魔法を発射する。そのまま光の弾は真っ直ぐ
だがその弾は
「おい天道!壊しきれていないぞ!」
「そうですね。あと一息なのですが、、、結構硬いようですね」
「呑気に分析してる暇ないぞ!こうなったらもう一回俺が「破壊の魔眼 エンチャント 火魔法
大道が攻撃を仕掛けようとするが先にストルクシが魔法を放つ。それにしても魔眼か、、、確か魔族特有のスキルで目に特定の魔法陣を展開して効果を発揮するというものだったか?ということはスクルトシは魔族なのか。破壊の魔眼は見た対照を破壊するものだったはずだが、、、エンチャントは自力で生み出したのか?この様子だとあの
「ハッ!そんな魔法この大剣で切り捨ててやるわ」
「気をつけて下さい。どうやら普通の
「だとしても所詮
そう言いながら、大道が
「大剣流斬鉄切りぃ!」
だそうです。技一つしか持ってないのかよあいつ。そうこう言っている間に大道は、
「こんな適当な攻撃で、わたくしの
とストルクシが言う。というかあいつってお嬢様口調だったのか。
「はっ、たかが
「その
「何だと」
うわぁー、ストルクシって煽りもうまいのか、いや大道の煽り耐性がゼロなだけか。
そうこう考えているうちに大道が
思いっきり大剣を振り下ろす大道だったが、その大剣は
というのも大剣の刃の部分が
ここで重要なのは溶けて消えた、文字通りとけた刃の部分が地面に滴らず消えたことだ。
おそらく、エンチャントされた破壊の魔眼の効果だろうが、想像以上に強かった。
さらに、一回刃が溶けたことも重要だ、普通の
普通なら、もっと上級の魔法にならないと鉄さえ溶かすことができないから、普通の
「なんだと!?俺のタズイマン製の大剣が消えただと!?」
なんだよタズマインって。聞いたことないぞ。ヘイワーシャ。タズイマンって?
[私も聞いたことがないですね。おそらく、詐欺師に騙されていたのでしょう]
悲報。勇者は詐欺に遭っていた。いや知らんけど。
「どうすんだ天道!武器がないと戦えないぞ!」
「僕に言わないでください。ここは諦めるしかないですかね」
「なんだと!勇者が負けてはいけないって知ってるだろ!」
そんなルールがあったのか。知らなかった。
「ですがこれは戦略的撤退です。間違った判断だとは思いません」
「だがっ!」
「お願いです。理解してください」
確かに天道が言っていることも一理ある。ここで逆転するのもいいが、戦略を無理に披露するのも相手に対策を取られる可能性があるから、良くない。総当たり戦で総合の少数が多いペアが勝つ今回のルールだと、ここで負けを認めたほうが良いな。
「ったくわかったよ。俺たちは、この試合の負けを認める。これでいいか!」
「ありがとうございます」
「ここで決着!なんとなんとの大番狂わせ!あの勇者ペアが初戦敗退!ですが総当たり戦なので次に期待です!さ~て、続いては〜〜〜〜」
と、こんなふうに試合が展開していき。とうとう俺たちと勇者たちが戦う番がやってきた。
「さて!続いての試合は、勇者ペア対ツカサ、シオンペアの対決です!勇者ペアは初戦こそ負けたものの、そこから負けなし!一方のツカサ、シオンペアも初戦から負けなしのアツアツなペア同士の対決です!」
「そんな、私と司様がアツアツだなんて(テレテレ)」
「絶対そう意味ではない」
最近たまにシオンが変なことを言い出すが、なんなんだ?
今回の相手は勇者たちか、天道が能力を解放しなければ勝てるな。俺は結構手数が豊富だから、最悪切り札の一つや二つや三つや四つ見せるが。
「シオン、今回は俺がメインでやる。渡しておいたやつでサポートを頼む」
「了解です!」
「大道、いくら元クラスメイトだからって手加減しないでください。星守は以前の彼とは違いますから」
「って言っても所詮は錬金術師だろ?楽勝だ」
大道。あいつは天才だ。逆の意味で、だが。一様これでも前線全勝。それでなんで楽勝という言葉が出てくるのか。
あっ!そういや大体シオンがやってたから弱いと思われてるのか!
「それでは、試合開始!」
こうして勇者たち対俺たちの試合が始まった。
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