さて、とうとうやってきたか。この時が。
「シオン。お前は個人戦に出てもらう。安心しろ俺も出る」
「じゃあ安心・・・じゃないですよ!?参加者死んじゃいますよ!?」
「安心しろ。手加減はする」
「まぁそう言うんだったら、、、」
それから俺たちは大会の会場に移動した。会場はよくあるスタジアムだった。たくさんの人が列をなしている。列が何列もあるが、大まかに二つに分かれている。右か、左か。どっちだろう。でもぱっと見強そうっていうか、明らかに右側が武装状態の人が多い。絶対こっちだな。
「司様!左の列が受付らしいですよ!」
「・・・そうか。左か。左なのか。左、なぁ」
「どうされたんですか?」
「いや。何でもない」
あの武装集団は何だったのか。今も、これからも永久に分かることはないだろう。
それはともかく。俺たちは受付をすまして、待機室に入る。部屋の中は緊張感というか、なんというか。そんな感じのあれが充満していた。ついでに若干殺気立っている。こわ!
「これより剣魔大会を行います。まずは個人戦です。Aブロック第一回戦。シオンさんとレイスさんです。シオンさんは双剣レイスさんは細剣を使います」
第一回戦はシオンがやるのか。相手は、聞いたことがあるような内容な。
「レイスって確か、我流で技を作り出した天才あのレイスのことか!?」
「まじか!そんな奴が参加してるのか!?」
どうやら強敵らしい。無事に勝てるといいが、まぁ大丈夫か。
「レイスさんよろしくお願いします」
「こちらこそ。それにしても、珍しいな。双剣なんて私は見たことがないな」
「それを言うなら、私だって細剣を使う人を見たことないですよ」
バチバチににらみ合っている。とても殺気立っている。こw以下略。
「それでは試合開始!」
「行きます。我流死突!」
いきなりレイスさんが鋭い突を放ってきた。それにしてもやっぱり我流か。珍しい。
さらに言うなら初手で突きか。諸刃の剣感がすごいと思うけど。
「はぁ!闘気流青の型凪」
シオンの剣の周りに青色の闘気が纏われる。
「闘気流青の陣我流冰剣斬」
あれはシオンが独自に開発した技だ。
水の刃が周りに連射される。レイスは、さすがに無理だと感じたのか突きを中断して距離をとる。
「なっ!このくらいはぁ!我流連炎撃!」
炎を細剣にまとい、再び連続の突きを放つ。
炎魔法との合体か。まあ悪くはないんじゃないか?
「なら闘気流青の陣明鏡止水!」
「な!・・・」
「勝負有り!勝者シオン!」
明鏡止水を使い、カウンターにすべてをかけるシオン。シオンが持っている剣の間合いにレイスが入ると、瞬時に剣を振るう。レイスは反応できず、攻撃をもろに受け、気絶した。
それからAブロックを勝ち進みシオンはAブロックを優勝した。
「続いてBブロック第一回戦を始めます。ツカサさんとロイスさんです。ツカサさんは魔法。ロイスさんは大剣を使います」
「よろしくお願いします」
「こちらこそがーっはっはっはっは」
相手のロイスとやらはとても気前のよさそうな、豪快なおじさんだった。背中に大剣を持っている。いかにもっていう見た目だな。
「それでは試合開始!」
「神明流八光斬!」
「魔神ロストマジック滅雷」
大剣で切りかかってきたのでちょっと雷でびりびりやったら気絶した。ちょっとやっちゃった感はある。
「そっ、そこまで!勝者ツカサ!」
まあそこから無双しまくった。Bブロックをゆうしょうしました。とても、うれしかった、です!
「それでは決勝戦に入ります。ツカサさんとシオンさんです。ツカサさんは魔法から刀に変更シオンさんは双剣を使います」
色々あったが、とうとうブロック同士の優勝者が戦う決勝戦・・・の決勝が始まる。ほかのブロックとの戦いは省略!はいそこ!端折りすぎとか、決勝戦の決勝とかわかりにくい!とか言わない!
「ツカサ様。いくら恩義があろうと全力で倒します!」
「やれるものなら、やってみろ」
「それでは試合開始!」
「コード・フェンリル、闘気流緑の型旋、闘気流緑の陣疾風四神!」
「コード・クロノス、闘気流黒の型暗黒、闘気流黒の陣百鬼夜行」
シオンはコード・フェンリル、そして闘気流の緑を使い、強化を素早さに振る。一方の俺は、コード・クロノス、そして闘気流の黒を使い、その名の通り、百匹の鬼を呼び出す。といっても一体一体は大した強さではないが。といっても百匹いることもあってそこそこの威力になっている。シオンはその素早さで対抗するが、少しずつ押されてきている。俺は指示をしているだけでいいのでまあまあ楽だ。やっぱり何か申し訳ないような気がしないでもない。
「だったら我流連炎撃!」
「おっ使えるのか」
「えぇ覚えました」
「記憶力半端ねえな」
「行きます!」
シオンは初戦の相手の技、我流連炎撃を使い、さらに攻撃回数を増やす。その攻撃回数の速さで百鬼夜行を突破する。その勢いのまま俺に襲い掛かる。前方から無数の斬撃が繰り出される。俺はクロノスの力を使って生成した杖を使い、攻撃をはじき返していく。そのたびに火花が散る。
「くっ当たらないっ!」
「結構強くなったな、だが。クロノス・クロック・エンド」
「え?、、、、、、」
コード・クロノスの真の使い方。時の神クロノスの力を使い、範囲は狭いがその範囲内の対象一人を俺の時間で約五秒止める。それがクロック・エンド。俺はそれを発動し、シオンの背後に回り、シオンが動き出す直掩に杖で殴る。シオンはもちろん反応できず、吹き飛ばされていった。ちょっとかわいそう。後で甘やかすか。
「そこまで勝者ツカサ!」
「と言うわけで第45回くらい剣魔大会優勝はツカサさんです!」
こうして大会は終わった。
その1週間後。俺たちは。古龍達に追いかけ回されていた。
なんで。なんでこうなった。
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