第3話 違和感

SE:歩く音


主人公

「なんで居ないんだろ」


友達

「見つからないからって小学校まで行くことないじゃん」 


主人公

「それは・・・まあそうだけど、アキラが何処にも居ないのが悪い!」


SE:ドア音(引き戸)


友達

「それが小学生には一番良い事・・・って、あれ? アキラ、教室に居るじゃん」


主人公

「え!?」


SE:走る音


主人公

「あ、アキラ!」


幼馴染

「サキ、おはよ。今日はやけに遅かったな。サナエさんに起こして貰えなかったのか?」


主人公

「サナ・・・ああ、お母さんか。別に寝坊して遅れたとかそういうんじゃないけど・・・・・・」


幼馴染

「あんまりサヤカを困らせるなよ〜。待ち合わせしてるんだろ」


主人公

「アキラだっていつもは遅めに来るでしょ。今日は早いみたいだけど、何してたの!」


幼馴染

「俺? 今日は真っ直ぐ学校に向かったよ」


主人公

「嘘? だって昨日、『明日は、不登校気味の可愛い女の子が勇気をだして登校するレアな日だから絶対見守らなきゃいけないんだ!』・・・とか言って・・・・・・た・・・じゃん・・・・・・」段々やべーこと言ってるという自覚を持って言葉尻がしぼんでいく。


幼馴染

「そんなこと言ったっけ? まあ、そんなことよりもさ、その〜、サナエさんって今日も夜勤か?」


主人公

「え、お母さん? そうだね。今日も仕事で夜遅くに帰ってくるけど・・・・・・」


幼馴染

「・・・・・・そっか・・・・・・あ〜、その、変なこと聞いて悪かったな」


主人公

「え、ええ・・・・・・」


SE:チャイム音


幼馴染

「そろそろ授業だし、また」


主人公

「う、うん」


SE:カラスの鳴き声or鳩の鳴き声

SE:チャイム音


友達

「やっと5時間目終わった〜、疲れた〜、動きたくな〜い、このまま胸枕で寝てしまいたい・・・・・・ずぴー、ズルズルズル」


主人公

「サヤカ〜、女をイラつかせるようなことしてないで帰るよ」


SE:椅子を引く音


友達

「ハハッ!サキお嬢様の仰せのままに」敬礼


主人公

「もう」


友達

「さっ、家に帰って、どうぞ私のこれを枕代わりにお使いください」(『これ』でSE:モニ)


主人公

「・・・・・・要らん」一瞬考える。(アレに頭を預けれるチャンスなのか?自分の頭より大きなアレに!! いや、ダメだダメだ)たった一言にそんな葛藤が含まれるという難関シーン


友達

「残念」


友達

「(ため息)私のこれを楽しんでくれる白馬に乗ったサキ様はいつやって来るのかな」

(『これ』でSE:モニモニ)


主人公

「来ない」


友達

「さよか〜」


主人公

「帰るよ」


友達

「ほ〜い・・・・・・サキちゃんが泉に落ちてくれたら女神様が私好みのサキちゃんを増えてくれるかね〜?」


主人公

「サヤカしつこい」

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