第27話 英語も話せるんです僕

やばいだろあの女、目がマジだって。

監督と他の共演者が呆れているよ。

それにちょっとまたかよみたいな顔しているし


ふっふっふここで僕の真の実力というものを

見せてやろう、最近練習しているんだ

カレンとの!合体技を!


「I'm sorry, but I don't understand Japanese.

I've been practicing recently, so I somewhat get it and will respond.

I must decline, Ms. Sabujima.

If I were to take a woman like you, lacking in intelligence and grace, as my partner, my life would become as dark as a night without the moon.

I suggest you first go to a temple or somewhere to train your heart.

(すまないが日本語がわからないんだ。最近練習しているからなんとなくはわかるから答えよう。お断りだ佐武島さん、君みたいな知性と品位がない女性を伴侶にしてしまったら月のない夜のように僕の人生真っ暗になってしまうよ。まずはその心根を寺にでも行って修行することをお勧めするよ。)」


聞いたか諸君!この英語力を!

どんな原理かだって?そんなの簡単さ


僕の頭の回転を一時的に速くすることができるんだけどね、

それでそれで先に言いたいことを頭の中で考えて

それをカレンが翻訳してそのまま僕が口に出しているだけさ


至って簡単なことさ!アニメとかでよくあるだろう?

お前その一瞬でどんだけ考えているんだよ!

ってなるシーン僕はそれを自力(チート)でできるのさ!


「えっと....な、なんて?あ、そ、そのアイムノットイングリッシュ

か、彼はなんて言ったんだ?」


「っぷ!」


「な、なんだよ五十嵐!お前英語喋れるだろ。

なんて言ったか教えてくれよ!」


「ああ、端的に言うとお断りだそうよ。

知性と品位がない女性を伴侶にしたらお先真っ暗だってよ」


「な、なんだと!おい!男だからって調子に乗りやがって」


「やめときなさい佐武島さん。今はそういう時間じゃないわよ。

質問に移りましょう。お願いします」


「は、はい!では質問がある方は手を挙げてください。

遠い席の方は係りのものがマイクを渡しますのでよろしくお願いします」


すごいできる女って感じだよ石動さん。

これであの演技力で人が良かったら人気になるのもわかるな。

じゃあ早速質問しようじゃないか。監督に!


「あ、じゃあ三列目の銀髪の男性にマイクを、

私も英語は日常会話程度なので五十嵐さん通訳をお願いしますね」


「I have a question for the director.(監督に質問があります)

カメラワークとかが特徴的だったと思うんですけど、

1番こだわったシーンっていうのはどこですか?」


「え、に、日本語?」


「そうですね。1番こだわったのは犯人がわかって

それを追いかけるシーンでしょうか。

その中にある輝夜の葛藤で合ったりを表情であったり

必死に走っているところのカメラワークを最大限表現するところには

力を入れたと自負していますよ」


「ありがとうございます」


さすが監督。動揺のどの字もないなんて流石の一言

お〜すごい表情です佐武島さん!

人を殺さんとする眼差しです


「さすが桜、スカッとしたよ」


「桜、英語喋れたんだ。僕に今度教えてよ。

桜連れてけば英語圏でもばっちしだね」


「いや通訳として連れてこうとしてるの?

まあみんなで旅行ってのもいいね。僕は日本全国回ってみたいけどね」


京都とか大阪に北海道とかもいいけど、全部回りたいな。

神社とか寺とか好きだし、

カレンがいればその土地にまつわる話もしてくれそうだし


絶対楽しいよね。

僕はその土地にまつわることの蘊蓄をいっぱい聴きたいタイプだし

そういう友達と回る方が絶対楽しいよね


「みんなもう終わると思うけど、帰らないでね。

このあとご飯行くと思うからそのつもりでよろしくね」


「「「は〜い」」」


その前にパンフレット買いたいな。

セブンも合流すると思うしその時にサインもらっちゃお!

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「では以上で特別上映試写会を終了します。

お客様は退場する出演者の方々に拍手を!

.......では前の方に座っている方からご退場をお願いします」


「霧虎さん、パンフレット買いに行っていいですか?」


「ええいいわよ。この映画館から出ないようにね」


よっしゃ買ってこよ。

なんかいいよね、映画館の物販スペース?みたいな場所

大体映画の始まる前はずっとここを何周もしている気がするよ。



「桜君買えたかしら?いきましょう

駐車場で合流する予定だから」


「はい」


「速く行こうぜ桜!今日はめっちゃ高い中華料理屋だぜ」


「回るやつ?」


「そうそう」


いやったぜ!中華〜中華〜

美味しい中華〜

前世の子供の時以来だな〜


子供すぎて覚えてなかったから

楽しみがすぎる〜


「桜、浮かれすぎ。

中華は逃げないからちゃんと歩いて、

二人とも肩組んでスキップしない。」


「え〜ナギはテンション上がらないの?

僕とスズは楽しみすぎて浮かれているよ!」


「楽しみだけど、社長まで呆れてるよ?」


「まあ、お店を決めた甲斐があるわ。

美味しいお店だし大人なお店だから、品よくね」


「「はい!!」」

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