第28話 高級中華!!

「待たせてすみません、細枝さん。

沙也加さんもお疲れ様」


な、何〜!!

監督に石動さんまで!き、聞いてないぞ

なんか緊張しちゃうぞ


「今日は身内だけですから白金さんもそう固くならずに

前にも行った中華料理屋ですよね?私と石動さんは

各々の車で向かいますね」


「はい、ではみんな私の車に乗って。

菜々子さんはこっちに乗りますか?」


「あ、いえ今日は沙也加さんの車に乗ろうと思います」


ふ〜あんま怖い人じゃなくてよかった。

じゃあ行くぜ!高級中華!!


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こ、これが回るテーブル!

くっ回したい衝動に駆られているぜ。

あのバスのボタン並みにやりたくなっちまうぜ。


「二人とも、そんなにテーブル見て、

くるくる回しちゃだめだよ。」


「「いや、そんな子供みたいなことしないし」」


「スズは子供だな。僕は我慢できるぜ。

まだ料理きていないんだからちょっと回してみたら?」


「いやいや、桜だって回したそうにしてるじゃん。

アタシは大人な女性ですから、我慢できるけどね」


「「ぐぬぬぬ」」


このギャルめ!ちょっと可愛いからって!

まあここでムキになったらそれこそ子供

ここは大人の余裕で、引いてあげましょう


「特別上映の時も思ったけど、月白君だったかしら?

カラーズの子達と仲良いのね。いつ知り合ったの?」


「桜でいいですよ。石動さん

えっとそうですね、あれは僕と霧虎さんが買い物しているところに

3人が突撃してきたんですよ。つい二週間くらい前ですかね」


「そうねあの時は驚いたわ。まさかマンションから尾行しているとは

思いもしなかったものね。タチの悪いナンパだと思ったわよ」


そうそう。僕の初逆ナンは霧虎さんの蝿スタートだからね

その後人間違えのナンパも喰らうしね


「あなたたちそんなことしたの!?」


「まさかあんな気さくで気配りのできる赤星さんまで

尾行するなんて、は〜ニュースであなたたち3人の

名前が出ないことを祈っておくわ」


「沙也加さんに監督まで。あ、あれはあまりにも社長の機嫌が良かったから。

最初はたまたまだったんですよ。3人で遊びに行こうとロビーに出れば

あの男にまるで興味がなかった社長が笑顔でこんなイケメンと

どこかに行こうとしているんですから!」


「そうそう、僕たちは社長が騙されているんじゃないかって思ったからね。」


そんなふうに思ってたんかい!

まあ、自分たちの社長が心配になる気持ちはわかるかもしれないけど


「僕は驚いたよ。社長の彼氏なんですか!って急に話しかけられたしね

まあそんなに怖い雰囲気でもなかったからよかったけど」


「本当に気をつけなさいよ3人とも。

今が大事な時なんだから、まあもうそんなことしないとは思うけどね」


「そうですね!芸能界にも男性はいますけど桜くんとは月とスッポンくらい

違う生き物なんじゃないかって思いますからね」


「僕もそう思う。こんな良い男いない」


「ウヒもそうホモう」


「スズカ口に入れたまま喋らない」


「ふみまへん」


ん?なんで全然会話に入って行かないかって?

僕とスズは黙々とご飯を食べているのさ

まじうまい。フカヒレとか食べたことなかったよ


本物の中華料理は美味しいですね。

半分以上名前がわからないけどね


「月白くんは俳優業には興味ないの?

今度考えている作品に出てみない?」


「う〜ん、あんまりメディアに出るのは考えていないですね。

今日みたいな致し方ないのは良いんですけど

俳優とかは考えていないですね」


「それは残念ね。もし気が変われば連絡してちょうだいね。

是非とも私の作品に出て欲しいわ」


「ええ、機会があればぜひ」


今はな〜結局目立ってはいるけど

ツクヨミの方が声を変えられるとは言え

ばれちゃう気がするよな〜


『高確率でバレますね。

こちらで何かできないか考えておきますが

対応策ができたのであれば俳優業もやってみれば良いのではないですか?

月白桜とツクヨミが同一人物であるとわからなければ良いのですから』


う〜ん。注目がもっと集まっちゃうと

流石に疑われるよな〜

地声がおんなじだからそういう疑いも出てくると思うし


こっちから同一人物です!とか言わない限り

確定することはないけどね

シュレーディンガーの猫ですね。

そうなるともう月白桜とツクヨミが同時に

存在しないと疑いははれそうにないけどね


「桜、今度お家でタコパしよ。

僕この間動画で見てやってみたいんだ。」


「あ、その動画アタシもみた。

ロシアンルーレットみたいなのしていたやつでしょ。

VTuberの人たちがやってたやつでしょ」


「そうそう。タコパってしたことないから。

やってみたかったんだ」


「いいね。たこ焼き機なら家にあるから、

今度しようね。用意は任せて!なんなら朝から集まって

ゲームしようよ。友鉄をみんなでやってみたかったんだ」


「待って、3人とも男の子の家に上がったことあるの?」


「うん。手料理も振る舞ってくれた」


お、驚きすぎて石動さんがすごい顔している!

まあ美人はどんな表情でも美人ですね

現場からは以上です


「......う、羨ましい」


「石動さんも来ますか?予定が合えばですけど」


「いくわ!予定は開けてみせる」


「桜これ美味しいぞ。上海蟹なんだって」


「うま!超うまいじゃん。

こっちも美味しかったよスズ。

鮑のオイスターソースだったと思う」


「うわ、うま!」


いや〜高級中華!最高ですね

日本の和食がやっぱ好きだけど

最高にハイになりそうだぜ!

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