第26話 映画鑑賞波乱あり?!
「僕たちの席ってどこですか?」
「Cの15から18までよ。前の方でかつ真ん中で取ってもらったのよ。
映画の席は好みが分かれるけど、今日は特別上映だし
出演者の話が聞けるように前の席を取っといたのよ。
それにここの映画館のCの真ん中は前に席がないからね」
映画館の席は好みマジで分かれるよね。
俺は真ん中の通路の後ろの席も好きだし、
一人の時は大体1番後ろの1番真ん中で座ってたな。
まあ友達と行く時はそこまで気にせずに
みんなで隣の席を取ったりするけど。
映画館の雰囲気ってめっちゃいいよね!
なんか特別感あって、この椅子も家に欲しいよね。
『買えますよ。閉園した映画館で一時期売られていたことがありますね。
買いますか?何も使っていない部屋がいくつもありますから。
今度動画の企画で、
一部屋コンセプトを決めて帰るのも良いのではないですか?』
『いいね!なんかカレンと話すのが久々な感じがするよ。
そっちの進捗ってどんな感じ?』
『......何も。痕跡も何もありません。
私を生み出した神よりも上位の存在のようです。
あちらからの接触を待つしかないようです』
そっか〜カレンで追えないとなるとこっちにはもう手段がないか。
まあ、そんな悪いやつでもないだろ。
神様の友達かなんかが、転生させた僕のことを
様子見に来ただけだろう。
「映画って何時間のやつなんですか?」
「確か1時間半だったと思うわ。だから13時から始まって
30分話して13時半から映画が始まって、3時に映画が終わってから
どんな場面が大変だったとか出演者が1時間くらい話して
CM用のインタビューを受けて終わりだったと思うわ」
「ああ、あの”なんちゃらサイコーー”みたいなやつですか?」
「そうそうそれよ」
最近見てなかったからあれだったけど、
ポキモンとかで見たことあるな〜
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「では、改めまして。NOバディの特別上映試写会を始めたいと思います。
出演者の皆さんの登場です。拍手でお迎えください」
おお〜始まった。NOバディっていうのか初めて知ったよそういえば。
全部で7人かな。それと監督が一人。
なんで知ってるかって?さっきスズが見せてくれたのさ!
「NOバディの主人公竜胆 輝夜役、赤星 菜々子です。
本日はお忙しい中ご来場いただきありがとうございます。」
「主人公の先輩刑事宇佐美 夜白役、石動 沙也加です。」
お〜すんごい美人。できるOLって感じアニメとかの。
すごい会場が沸いてる。人気な女優さんかな?
「ねえねえナギ、あの人、人気なの?」
「沙也加さんは私たちの事務所の先輩だよ。
アイドルとかで売ってるわけじゃなくて、
モデル1割、女優9割くらいの人だよ。
この前主演女優賞を取ってて、
それもあってこの作品の注目度もあるんだよ。」
「へぇ〜」
あ、話している間に自己紹介が終わった。
「赤星さん、今回の映画ズバリどこが見どころですか?」
「見どころはやっぱり、事件の中での輝夜の成長でしょうか。
輝夜たちが所属する特殊捜査班第0係は、個性が斗出している5人と所長からなる
至って特殊な捜査班です。そこに新入りとして輝夜が入るんですけど、
そこで教育係である夜白との出会いでどんどん成長していくんです。
その成長を見逃すことなく見て欲しいです」
「ありがとうございます。では先輩刑事役の石動さん。
どのようなところを見て欲しいですか?」
「そうですね。
宇佐美夜白という役はとても冷たく冷静沈着なように見えると思いますが、
心根はとても優しく人情深い刑事なので
そういう点にも注目して欲しいですね。」
「ねえスズ、すんごい見られているんだけどあの人誰?
目がちょっと怖いんだけど、舞台からの視線で死んじゃいそう」
「ちょ、ちょっと顔近い!あいつは佐武島だよ。
男漁りが趣味って芸能界の中じゃ有名なやつ。
だから、桜にも狙いをつけたんじゃない?」
「桜、はいあ〜ん」
「あ〜ん。あら美味しい。って急に何ナギ?」
「あいつに見せつけてる。横取り禁止。
それに、あいつ合うと歌下手って言ってくるから嫌い。
どちらかというと僕はダンス担当。歌は二人に任せる」
「凪沙あんまり嫌いとか言わないの。
それに最近ボイトレも頑張ってるじゃん。
外野のことなんて気にしてたら持たないよ」
「わかってるけど....」
なんか青春してるね!アイドルの青春って感じ
前世でアイドルを育成?するゲームが人気になるのがわかる気がする。
前世と違ってこっちだと、ほぼファンも女性だろうし
やっぱ相応の努力あってこそだよね。
頑張っている人は他より輝いて見えるからね!
「では、映画をお楽しみください。
上映後も監督や出演者の方への質疑応答などもございますので
エンドロール後も席でお待ちください」
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終わった〜面白かった〜
大どんでん返しでかつハッピーエンド!
最高のエンディングでしたよほんと。
「面白かったねナギ。」
「うん。想像以上。僕あとで映画のパンフ買う」
あ、僕も買お。なんならセブンにサインもらお。
そうしよう!贅沢な友達の使い方だね
「では、質疑応答に移りたいと思います。
何か質問のある方は手をあげてください。」
「はいはいはい!!!」
「えっと.....さ、佐武島さん。あの、お客さんに聞く時間なんですけど....」
「いいじゃない!最初くらいは!」
おお、やば。普通にやば。
めっちゃ目が合ってる気がするし、なんかくる質問がわかる気がする。
なんでかな〜エスパーかな〜
「そこの三列目の男性に質問なんですけど!
アタシの彼氏とかどうですか!それとこれ終わったあと時間とかある?」
はいやばい〜キッツ〜
どうしよう、急にテンション下がってきたよ。
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