断片のメモ。

恐ろしいほどに鮮やかな白黒の世界

断片のメモ

 腕に書かれた「」の文字。所謂“かぎかっこ”だ。

 朝起きたら腕に書かれているから訳がわからない。

 ……いや、確か寝る前に自分の腕に書いた気がする!

 思い出した、確かに「」を書いた。どういう意味だったかなぁ……。


 その意味を思い出せずに、もやもやした日を過ごす。難しい顔をしている、と友人が話しかけてきた。

 丁度いい。一緒に考えてもらおう。

 腕を見せ、話をした。

 友達は「穴埋めの何か?」と言う。

 その先で考えてみたが、思い当たる節もない。もうしばらく考えることにしよう。

 ……!

 やっと思い出した。この「」は『スピーチの内容を考えとけ』のメモだ。眠かったとはいえ、断片しか書かれてなくて困る。しかも、スピーチは目前。

 しょうがない。腕に書かれた断片のメモを掴みに使うとするか。


 なんとか成功した。

 メモをとるときは後の自分にわかるよう書くという教訓ができた。

 一件落着ゴ用心!!!

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断片のメモ。 恐ろしいほどに鮮やかな白黒の世界 @Nyutaro

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