アリスとレイン -Aliz to Rain-
遥花
目覚め
──目が覚めると、眩しい太陽の光が私を照らし続けていた。長い間眠っていたのか、目が開くまで時間を労した。あたりを見渡すと花畑なのか、色とりどりのガーベラが咲き誇っていた。その中心に私は眠っていたそうだ。
私はよろよろと立ち上がり、あたりを見回した。私の後ろ側は森が生い茂っており、花畑は遺跡の一番奥のようだ。私自身は素朴な服装をしており、首元にはロケットペンダントが飾られていた。やけに目が乾いており、涙が伝ったような跡があった。ふと傍を見ると、気高そうな杖が置かれていた。私はそれを手に取った瞬間、頭の中に何かが流れ込むような、気持ちの悪い感覚を覚えた。
そして、私は杖を握りしめ、私が為すべき使命を果たすために遺跡を進んでいった。
「そうだ、私は──のために──」
アリスとレイン -Aliz to Rain- 遥花 @Harukasan_s
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