第14話 無言の圧力
「おい。あれは一体どういうことだ?」
「...どういうことと言われましても」
「おいおい、誤魔化してんじゃーないよ!なんで可愛い女の子3人と遊んでんだ?レンタル彼女は家になんてこれねーはずだぞ」
「...あれはその」
前日の夜のこと。
皆んなを駅まで送り届けているところをどうやら見られてしまったらしい。
迂闊だった...。
まぁ、いつまでも隠し通せるわけじゃないし...。
◇学食
「...つまり?レンカノ4人とも知り合いで...今は普通にお友達として接してるってか?」
「まーそんな感じだな」
「このやろう!!何で秘密にしてんだよ!てか、1人くらい俺に紹介しろよ!!」と、ブンブンと体をゆすられる。
「ちょっ、やめろって...。チキン南蛮が食べられないだろうが...」
「食べんな!俺が全部食べてやる!」
「ちょっ!?まじで食うなよ!」
そうして、大吾とじゃれあいいつも通り帰宅すると家の前に1人の女の子が立っていた。
「随分と遅かったね!宗ちゃん!」
「...憂華」
あの日以来、会うのは初めてである。
「どうしたんだ?てか、何で俺の家を知ってるんだ?」
「私はこう見えて情報通だからねー」
どうしたんだ?に関してはスルーか。
そのまま家に入ると、俺を押し退けてそのままベッドにダイブする。
「ぷはー!なんかイカ臭ーいw」
「...もし、本当にイカくさくても俺は悪くない。俺のベッドだし」
「うーん。ベッドというか...くんくんくん」と、ゴミ箱に近づいていく。
マジで匂いをたどってんじゃねーか!
そのままゴミ箱をそっと離れた場所に置くと、「あれ?なんか薄くなった気がする」とか言ってる。
こいつは犬か。
「...それで?今日は何しに来たんだ?」と、べットを死守するため、ベッドの上でゴロゴロしながらそんな質問をする。
すると、徐に履いていたジーパンを脱ぎ始める。
「ちょい!何してんの!」という声も虚しく、そのまま俺の体の上に乗る憂華。
【挿絵】
https://kakuyomu.jp/users/tanakamatao01/news/16818093078092385687
よく見ると顔は真顔になっていた。
「...本当はこうやって初めてを迎えたかったんだけどね。ごめん。私の初めてはあげられない。代わりに宗ちゃんの初めてをもらってあげる」
「何言ってんだよ...。落ち着けって...。こんなの間違ってるだろ?」
「...私も一生懸命抵抗したんだよ?そうやって。けど、勝てるわけないじゃん。大人の男が2人がかりで来られたらさ」
最悪の想像は最悪の形で現実であると知らされる。
そんなことを言われてしまったら、俺に対抗することなんてできねーじゃねーか...。
「...」
「もし、今ここでしてくれたら全部許してあげるって言ったらどうする?」
「え?」
「宗ちゃんの心に残っている罪悪感はそれで無くなるんじゃない?」
「そ、そんなの...また別の形で...罪悪感が残るだけだろ」
「罪悪感?何で?」
「...そういうのは好きな人同士でするものだし...」
「重く考えすぎだよ。私と宗ちゃんはあくまでお友達。それは何も変わらないから。安心して?」
「でも...」
「もう、まどろっこしいな」
そうして、俺は憂華と...。
【詳しくはこちら】
https://novel18.syosetu.com/n8479jb/1/
「...憂華...」
「今日はここまでにしといてあげる。続きはまた今度ね?」と、不敵な笑みを浮かべると、そのまま何事もなかったように帰宅するのであった。
「...」
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