三刀目  かごめかごめ②

準備室から移動した場所は薄暗く蝋燭の灯りでゴツゴツとした岩肌が見えている。

「ここは...学校の地下なのか?......それにこの歌...何処かで聞いたことが...どこで聞いたんだっけ...」


灯りが示す道標に従いながら考え事をしていると鳥居が見えてきた。


「え...洞窟の中に...鳥居?なんで...」


すると、その鳥居の先には薄暗く顔は見えなかったが人影らしき物が見えた。

緋月は学生が迷い込んだと思い鳥居の奥に駆け込んだ。

その瞬間、何か薄い何かに触れた気がしたが目先のことに集中しており気にもしていなかった。

暗闇の中でどれほど走った分からなくなり中で足を止めた。


「はぁ...はぁ...さっきの人何処に...」


すると、目の前に灯りがポツポツと広がり辺り一面が明るくなった。

そこには祭壇が広がって中心には大岩に刀が刺さっておりそれを囲むように4本の石の柱が置かれている。


「な!!......ここは何かを祀っている御神祭なの!!」

「...!!!早くここから離れて会長に報告を!!」


その理由は、確認の御身体や祭壇があるのであれば対処することや応急処置をすることが可能だが、未知の御身体や祭壇に”何か”が潜んでいることが8割という報告が上がっており小隊クラスが失踪し後日無惨な形で発見されたとされている。

そしてここからが本題で、その”何か”が「交渉可能」の場合は即座にその場から撤退し陰陽極に報告することとなっている。それは、適性のない役員は話すことすらできず穴という穴から血が吹いたり、逆に呪われたりすり妖力の過剰反応を引き起こすからだ。


「早く、ここから...な!!なんだこの見えない壁は!!」

「クソ!!められた!!」


逃げた先には目には見えない薄い膜のようなのが覆われ逃げることが不可能になっていた。

その時、後ろからまたあの歌が聞こえてきた。


「か〜ごめ かご〜め か〜ごのな〜かの と〜りい〜は」


またこの歌が聞こえてきたなんなんだこの歌はと歌のことを思い出した。


「この歌...もしかして「かごめ歌」?昔...誰かに歌ってくれた...でも覚えてる」

「それに...この歌詞の意味...なんで...」


この祭壇には、かごめの歌が込められているそれは、籠目の形が六角形をした「亀」の甲羅模様からが原型の「六芒星」の形ができている。

「籠の中」は何かが囲まれ封じられているという。

囲まれているのは石に囲まれている刀に潜む”者”

「鶴」は岩のこと、「亀」はお守りということになる。

籠の中の鳥は人の手には届かない、高い場所にあるということそれが今いるこの場所ということになる。


「この記憶は...私の記憶?いつこのことを...」


自分でも分からない何故この歌のことを覚えていて意味を知っているのか...考えると頭痛が走る。

一旦、この話は置いておきこの事象に集中することにした。


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