第10話 ピンクスライム

1月8日

俺たちはピンクスライムからゴムを手に入れるためにピンキィー王国への入国申請を出している。


「こちらがビザになります」


冒険ギルドはビザの発行もしてくれる。

便利。

「よう!兄貴」


あ、、、この間話しかけてきたやつだ。

彼曰く、学校で隣の席だったらしい。

俺学校行ってないのに。

「ピンキィー王国に行くって?ならよ、、アレ土産として持ってきてくんねぇか?」


「あれってなんだよ?」


「ゴムだよ!ピンキィー王国の唯一誇れるもの!」


「あーちょうどそのゴム取りに行くからついでに分けてやるよ」


「おーありがとな!、、てかお前らももうそこまで行ったのか、、、」


なんの話だ?まぁ放っておこう。時間が無い。



そして俺らは無事にピンキィー王国にたどり着いた。

俺のマグネットテレポートでひとっ飛びだ!

本当は歩いて1日かかる距離なのに!

これで探索に丸々2日位は取れるぜ!


俺らはまず泊まるための宿を探した。

ギルドから徒歩3分のところにした。

理由は近いから!

値段なんて気にしねぇ!

金はある!

「今回は、何時間に致しますか?」


「俺らは今晩泊まる宿を探してるから明日の朝まででお願いします」


「承知致しました。先に料金の方いただきます。

4000ピーチルになります。」


若干高めだな、、、ギルド近いからか?

まぁいいや

少し疑問に思ったがさっさとしたいので払った。

「お部屋の方確認してまいりますので暫くお待ちください。」


俺は待たされている間暇なのでコペと置いてあった雑誌を見た。

表紙はなんか普通に観光地って感じだ。

開いてみると、、、、、即閉じさせていただいた。

なんだこれ!!

エロ本じゃねぇか!

1ページでなんか知らんグラビアアイドル出てたぞ!

冒険仲間(異性)と見るもんじゃねぇ!

なんでこんなものが宿に置いてあるんだよ!

「お待たせ致しました。お部屋へ案内致します。」


「459号室になります。ごゆっくりお過ごしください。」



「ありがとうございます!」


部屋に着いた。

ピンクの壁、、大きめのダブルベッド、、さっきから気の所為だと思っていた隣人のいかがわしい騒音。

さっきのエロ本。

まぁ、、たまたまだと信じて、机の引き出しを開ける。

あった、、、、、ゴムだ、、、、

うわぁ、、ミスったなこれ、、ラ●ホじゃねぇぁぁぁぁぁあああぁぁぁ

最悪。

そのつもりないのに!!

引き出しには何も無かったことにして真顔で閉めた。

コペの方をみる。

きまずい。

「さ、、早速洞窟に行ってみるか!」


「そ、、そうですねまだ明るいですし」


コペさんその言い回し少し、グレーですよ。



洞窟へ移動しつつ考えたのだが、、あいつが言ってたゴムってあれの事だよな、、、、

えー、、、なんかヤダ、、、彼女の隣で大量にゴム買う彼氏みたいな図になるじゃん!


洞窟へ着いて、、入口にある看板をコペが読む。

「この先日本国憲法は通じません」


なになになになに!福岡の群生地かよ!

犬が鳴いてそうな村だなぁ!

てか、、ここ日本じゃねぇし絶対他の転生者この国にいるだろ!


もう疲れたので、このまま突き進むことにした。

うわぁ、、、入って速攻ピンクのうねうねがいるよ、、、

こいつ、、スライムと言うより触手モンスターじゃねぇ?

エロゲとかでありそうな、、、

試しに剣で切ってみる。

スパン、、、

動きが鈍いので普通に切れた。

うん。

これ日帰りでも行けそうだな!

「簡単ですね!ちゃっちゃと終わらせて帰りましょ!」


フラグ立てないで!!

俺もだけど、、、

ん?

なんか紫のヤツもいるな。

バケツもう一個作っちゃうか!

あの素材もあげよう。

おっさんへの土産だ。

紫スライムを切ってみる。

スパン。

硬い、、キレるけど、、抵抗が大きい。

ゴムを見習って欲しいな。

手首が折れちまいそうだ。



一通り集め終わったので帰るか!

そう考えていると、、、コペに声をかけようとしたが、、コペがいない。

奥の方へ行ったのか?

「きゃぁ、、ジリー、、」


コペの叫びが洞窟内へ響いた。

俺は走ってコペの声の方へ向かう。

見つけた。

コペは巨大化している紫スライムに包まれそうになっている。

何とか頭を出しているが時間の問題であろう。

口はもう既に塞がれている。

急がなくては、、、

素材としては残らないかもしれないが、、、

「磁力」


俺は久しぶりにただ、スライムを砂鉄まみれにして動きを遅くさせた。

そしてひたすらコペを傷つけないように切る。

それが一番安全であろう。

数時間かけて何とかコペを救出した。

コペはスライムの粘液まみれである。

えろい、、、、(小並感)

「あ!!!ローブが、、」


「え?、、あ!」


定価2億するローブがスライムの粘液で少し溶けかけている。

さらにえろい。(小並感)

「一旦宿に帰るか、、、」


「はい、、、」


宿に戻ったらコペは直ぐにお風呂へ入った。

もちろん覗かないぞ?!

俺は紳士だからな!

コペがお風呂に入っている間に、、コペのローブをどうにかしようも思うが、、、一旦水洗いをしてヌメヌメをとるか、、、

ここで便利ブレッドファイヤー!

このスキル火力調整できるので燃えません。

できた、、、ところどころ溶けているが、、そこさえ何とかなれば、、、

そう考えているとコペが上がってきた。

「ジリークさん次どうぞ!」


「おっけぇ!」


ここは普段通りだ、、屋敷と言っても過言ではないでかさの家で一緒に住んでいる時もこんな感じだ、、うん、、ラブホだからってね、、やらないといけないわけじゃないし。



俺が風呂から上がるとコペは結界魔法で、ローブの完全修復に成功していた。

目が合うとドヤ顔をしてくる。

可愛い。

てか、、結界魔法すげぇな。

23時。

もう疲労で寝てしまいたい。

「コペ!俺今日はこの椅子で寝るからベット使っていいぞ!」


「嫌です!寒いので温めてください。」


俺に理性無かったら襲ってるぞまじで、、、

結局2人で仲良く寝ることにした。

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