第2話 コペ

1月1日)

「私の名前はコペです」


ウィザードのコペは大きな声で自信満々に堂々と名乗ってくれた。

「突然ですけど私とパーティ組んでくれませんか?ちなみに私は初級魔法から上級魔法まで全部使えます。」


コペは自慢げに行ってきた。

採用!

もうこの子が勇者でよくね?

「よし!わかった共に魔王をぶっ倒そう」


俺はコペとパーティを組むことにした。

俺は可愛くて強いヒロインを手に入れた。

可愛いわ最強!

「やった〜」


コペは嬉しそうに飛び跳ねた。

俺も飛び跳ねたいぐらい嬉しい。

スキルより女だよな!

まぁそんなことよりも、俺より強いコペなら魔王くらい倒せそうだ!

そうすれば俺は何もしなくても勝てる!

俺はクズ過ぎることを思いついてしまった。

「とりあえず俺はスキルの強さを確認しつつ、少しレベル上げをするためにこの辺の魔物を狩り尽くしてみようと思う。」


俺はこのスキルを1度、魔王を倒す前に使ってみようと思う。

「え?、ジリークさんもう99レベルじゃないのですか?99レベルだとそれ以上種族値は変わらないですよ。それにここ一体の初心者の街周辺地域では、王都の軍が既に魔物をかり尽くしてますよ。」


コペは俺に教えてくれた。

「へ?」


じゃあ俺のこのくそみたいな種族値どうなるのか?

そしてあのよくわかんない文字式も不明のままなのか?増加量で求めようとしたのに、、

「え、、てことはもう種族値はあがらないのか?」


俺は焦った。

「はい」


コペは俺のこの無様な数値を見てないから容赦なく言った。

あーもうほんとにコペに魔王倒してもらうしかないじゃん。


結局、お互いの戦力確認のため、まだ、軍が制圧しきれていないという魔物の洞窟へ向かう事にした。

「おーりゃ」


一応不器用とはいえ飛べない魔物ならその辺の冒険者遺体からパクったサビ付きの剣でも斬ることが出来るようだ。

次はスキルの『磁力』だ。

よしちょうどいいスライムがいる!

「くらえ磁力!」


 俺は磁力を唱えた。

「ピキピキ、、、キラーん」


魔物は砂鉄まみれになって動けなくなった。

想像通りだ!

やはりこれは相手の動きを止める技だな!これなら魔物なんて雑魚だ!

器用さー1京でも当てられるぜ!

これならすばしっこくてまだ戦いずらいゴブリンも行けるのでは?

お!ちょうどいいとこにいるじゃんゴブリン!

「くらえぇ!!磁力!!」


ゴブリンは砂鉄まみれになった。

「ぬが?」


ゴブリンは一瞬驚いたようだが砂鉄を振り払った。

「ウルヌンゴォォオン」


叫び出すゴブリン。

絶望する俺。

だんだんと近づいてくる大量の足音。

そしてついに大量のゴブリンが現れた。

所々ゴブリンロードもいる。

キングが不在なだけラッキーだと思いたい。

そう考えているうちにふと、我に返る。

あれ、、?これやばくね?

「や、やべ、コペ〜!助けてくれ〜!」


「磁力!」


コペが『磁力』を唱えた。

今度はゴブリンに向かって俺のよりも鋭く大きな鉄の塊が降ってきた。

「コペも磁力が使えるのか!」


俺は驚いた。

こんなしょうもない(勇者になってやっと使えるようになった)スキルが他の人も使えるなんて。

「一応見た事のある魔法は全部使えます!」


コペは自慢げに言った。

あれ?おかしいなコペがの磁力と俺の磁力とでは少し違うな

一応魔力は俺も3億ほどあるがこんなに差が出るものなのか?

「グルるるるる」


雑魚ゴブリンはほぼ戦力0になっているが、ゴブリンロードはピンピンしてるし、なんか1匹だけ蘇生魔法味方に使ってるやつがいる。

コペのあれだけの威力の魔法を使っても倒しきれないのか、、、

そういえば、スキルのパン屋さんまだ使ってないな

お!

火が出るじゃんこれ、、てことはさ

「コペ時間を作ってくれ!」


「え?、、、はい!、、、氷系統魔法上級アイシクルレモーバル」


すげぇ、、まじで上級魔法じゃん。

よし俺も、、、パン屋の火で磁力の砂鉄をとかして、、、投げる!!

「ホットアイアン!!」


「ギョルゲョウエィ」


ゴブリン達が痛みで断末魔を上げている。

効いてる!

「最後は任せてください!光系統魔法最上級ホーリーライトニングソード!!!!」


眩い光の剣がゴブリンたちを襲う。

「やりましたね!」


俺たちはゴブリン達に勝利した。

かなり一方的であったがなかなかいい戦いだったと思う。


「ヒョヒョヒョその魔法は鉄を想像力で操ることが出来る魔法じゃ。そこのおぼっちゃまは使い方下手くそじゃけどの」


謎のハゲ散らかした低身長のじじぃが現れた。

なんか変な王冠被ってるし、

俺はめちゃくちゃムカついたから磁力で固めようかと思ったがこいつならなにか知ってそうだからやめておくとしよう。

「その魔法は2年前の勇者が作った魔法じゃ。その年から勇者の1人だけ、必ず磁力を使えるそうじゃ、まあ、そんなくそみたいな魔法の話よりも、最強のわしが作った魔法をお前たちに教えてやろうその名も結界魔法じゃ!こいつも磁力と同じように想像力で操れる透明の結界が召喚できるのじゃ!しかし基本磁力と同時には使えない。だから勇者よお前は帰れ!」


このぉじじぃのくせに!

なんでそんな魔法生み出せんだよ!

しかも俺に対しての嫌みも追加で好き勝手言いやがって、、


「私、その魔法知りたいです!」


「よかろう」


じじいは笑顔というか、もともとくちゃくちゃの顔をさらにくちゃくちゃにして気持ち悪い顔で言った。

こいつ絶対コペに教えるためにここに来たやろ。

変態め!固めてやる!

てか、、あいつも磁力使えるから結界魔法使えないと思うんだが

「じゃあ試しにバリアを作るぞ」


じじぃがバリアを張った。

「出来ました!」


コペもバリアを張った。

「え?早くね?うそーん」


ジジィが気持ち悪い声を出して驚いた。

「すごーいこれ色々できる!」


コペがドラゴンを召喚してあそび始めた。

ゴーン、、、

「え?」


全員この音で固まった。

「わしの家が、、、いや、、、え、、ごこほほん、洞窟が崩れるぞー!」


じじぃが叫ぶと同時に全員出口へ走り出した。

「いて、」

じじぃがこけた。

「じいさん!」


俺が助けに行こうとしたがもう洞窟は潰れてしまった。

多分間に合ったけどなんかなぁ、、、、無理だった。

「まだ助けれそうですけど、、」


「いや、これは必要だった犠牲なのかもしれない。お祈りしよう」


「ウイーン、ふー結界魔法しか勝たん」


じじぃが生き返った。

「このように回復魔法にすることも出来るためこの魔法ひとつで生活でき、なおかつ消費魔力がほかよりもひ、、、、、」


「あー俺達、魔王倒す予定があるので忙しいです。すみませんさようならまた来年、いや来世で会いましょう」


「まお、、」


俺達はめんどくさいから逃げた。


「話聞かなくてよかったんですかね〜?」


コペが歩きながら言った。

「あのおじいさんさっきちらっと振り返って見ましたけど涙目でしたよ」


コペが野生の猫を拾おうとして俺がダメって言ったみたいな雰囲気で言った。

「いいよ、あいつなんか嫌な感じしてたし」


俺は適当な言い訳をつけた。

「ですよね〜もしかしたら魔王幹部だったりしてははは」


コペが笑いながら言った。

「なわけないやろわはは」


「てか晩ご飯どうする?俺、パン焼くのめちゃくちゃうまいよ?」


「えーほんとですか!私パン大好きなんですよね!」


俺たちは俺の家に行くことになった。

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