ダンジョン協会内会議の音声データ
発言者
A・ダンジョン協会理事
B・ダンジョン協会理事秘書
C・専任冒険者(S級八柱高一)
議題・初心名ダンジョンの緊急的な閉鎖及びS級冒険者の派遣について
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A「いやね、分かってるのよ。初心名村ダンジョンでしょ?今すごいよね、でもさ、所詮四国の片田舎にあるダンジョンでしょ?そんなに急いで対策する必要ないと思う訳よ」
C「しかし、被害者・失踪者に関しては他S級ダンジョンよりは遥かに甚大です。その上、S級ダンジョンの名前だけが独り歩きしています。監視員もおらず、誰でも入れる状況です。どう考えても危険です」
A「分かってるよ、でもさ、片田舎にS級派遣してさ、こっちで問題起きた時にすぐこっち戻れるかな?難しいでしょ?本来ならその四国支部の連中がやるべきじゃない?」
C「四国はダンジョンの発生率が少なく、人材は乏しいです。交通手段もそこまでなく転移系統の設備予算も組めない状態です。S級冒険者に関しては専任おろか一般でも一人もいません」
A「いや、暫定S級いたじゃん。誰だっけ」
B「はい、茅葺三郎。生活区域に出来たダンジョンに関する自己防衛により暫定S級となっています。冒険者認定書も発行・送付しております」
C「な!なんで!!彼は危険人物かも知れないんですよ。あの村自体何かあります!!調査もせずに…流石にこれは職務怠慢です!!!」
A「職務って…君ね。私達は別に国の機関じゃないんだよ。あくまでダンジョン被害を抑えるべく集まった冒険者達の権利や報酬を守るために作られた民間組織なんだ。そりゃ国とも提携してるし、建前として全てのダンジョンに監視員を配置するとはいってるよ。でもね」
B「はい、現在もダンジョン自体は増えており監視員の人材は常に不足しております。またS級ダンジョンの監視になると高いレベルの力量が望まれ、それらは全て東京・京都・大阪・福岡に配置されており、四国に割ける人員は存在しません」
C「ですが!!あれだけの湧き、必ずダンジョン災害が起きますよ!!!」
A「だからあの配信を黙認してるんだろ。少しは分かってると思ったんだけどな」
C「…S級ダンジョンだけど監視員がいない状況を作りそれが動画配信されれば興味を持った一般冒険者が勝手に集まってそこで湧き対策をしてくれる。その際の問題は初心名村に押し付けるってことですか?」
A「やだなー、そんな恐ろしいこと言葉に出せないよ。でも今そういう状況になってると君が思うならそうなんじゃない?君もさ、東京のトップテンに入る花形冒険者なんだからさ。田舎で起きてる些細な事なんて無視すればいいんだよ」
B「仮にダンジョン災害が起きた場合でも周囲に初心名村以外の民家はほぼ存在しません。無視できる被害です」
C「…」
A「さあ、話は終わり。ねえ、この後さ、食事でもいかないかい?君にまたCMのオファーが来てるんだ。本当に人気者だねぇ。イケメンは羨ましいよ」
C「…失礼します」
A「あ、行っちゃったね。あの青臭さが女の子にウケるのかな。ねえ、ひーちゃん、君もああ言うのがタイプなの?」
B「セクハラです。いえ、私は理事長のような人がタイプですよ」
A「あらー嬉しいこと言ってくれるね。今日もハッスルしちゃうよー。でもまあ彼にも困っちゃうよ。うぶなさまを怒らす真似なんかしないで欲しいよね」
B「全くです」
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