第13話 魔力纏い


「そろそろ帰るか」


その後も近くの魔物を殺して回ってたが、少しずつ日が傾いて来たのを確認し、街へと戻る事にした。


「.....?」


今一瞬、肉眼では絶対に捉えきれない速度で

俺の前を何かが通った気がした。


魔眼を使い周囲を見渡す。


「.....!見つけたッ..」


野球ボール位の大きさの物が、

俺の周りを飛び回っていた。


(木とか地面にぶつかってバウンドしてるのか)


「いっ!」


突如、俺の左肩に痛みが遅いかかった。


痣が出来るかどうか位の痛みだったが...


「なるほど....これは避けようが無いな...」


俺は全方位を攻撃したり、防御する様な魔法や

スキルは持っていないのだ。


(どうする?全力で魔眼を使えば姿を捉える事は

出来るかもしれないが、体が追いつかない。

...なら、体をんだ。これもラッカスから

聞いたが、Dランク以上の冒険者は体を魔力で体を

覆う事で身体能力を飛躍的に向上させるらしい。

それが出来るが出来ないかで、天と地ほどの差が

あるそうだ。


さっきので魔力を体に浸透させる方法は

大体分かった。)


俺は自身の体に神経を研ぎ澄ます。


体の真ん中から、体の中の筋全てに

魔力が通っていくイメージ。


体が内から段々暖かくなって行くような....


手足の指先まで魔力が満ち満ちていき、

魔力は眼の方にまで届く。


(...あれ?左眼より右眼の方が魔力の通りが悪い...

いや、魔力がに流れて行く...魔眼の影響か?)


右眼に充分の魔力を流す。


「ふぅ....行くぞ」


俺の右眼はかつてない無いほどの輝きを放つ。


「見えるぞっ......此処だ!」


俺は目にも止まらぬ速度で突進し、その

小さな物体を両断する。


「んーこれは....」


完全にまっくろ○ろすけだな。


『鑑定』


◇◇◇◇◇◇

キキテラ F


状態 死体


攻撃力が無いためFランクとなっているが、

Dランクの冒険者でも討伐は難しい。

◇◇◇◇◇◇


「スキル無しでこの速度...確かにこれは

天と地ほどの差が出る訳だ。」


そう思い、魔力纏いの練習をしながら街へと

帰ることにした。










◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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