私、やっぱり欲求不満です!!

 えーと、女の子の実態について語って来たけど、これが私、美津葉=グレンベーデです。


 まぁ、ハーフだけど何処にでもいる普通の女子高生だよ?

 日本にも小学生の時から住んでるから、お父さんのドイツよりこっちの方が慣れているし。

 お父さんもなんだかんだ言ってこっちの生活に馴染んでいるしねぇ~。


 で、そんな私は恋愛がしたくて日々悶々としてしまうのは事実。



「はぁ~、彼氏欲しい」


「美津葉、またそんな事言ってるね~。美津葉ならその気になればすぐに彼氏できそうなのに」


「まぁ、そうかもしれないけどお父さんが納得いくような相手じゃなきゃ交際出来ないし、私もエッチな事だけしてくる男の子じゃ嫌だもん」


「またまた、したくないの?」


「そ、そりゃぁイチャイチャして、少しはエッチな事もしてみたいけど。初めてだし緊張するし、その、避妊もちゃんとしないと後々問題だし////////」


「十分やる気やないかぁーいぃっ!!」


 唯奈に突っこみを喰らう。

 でもまぁ、女の子だってそう言う時が来るのはちゃんと夢見てるわけで、白馬の王子様とまでは言わないけどステキな彼氏と初めてはしてみたい。

 


 だって、初めては一回しかないんだもん!!



「美津葉は理想が高いんじゃないの?」


「そうかな? 普通だと思うんだけど??」


「じゃぁ理想を言ってみなよ」


 私は唯奈そう言われてちょっとムッとしながら理想の彼氏を言う。


「うーん、まずは身長百八十センチは欲しいな、スラリとまではいわないけど太っているのは嫌。それと、あまり毛深く無いのがいいなぁ。お父さんなんか毛むくじゃらでおへそまで毛がつながっているし!! あ、あと顔は標準以上は欲しいなぁ」


「おい」


「それでそれで、私にだけ優しくて、頭良くて、気配りできる性格で、一緒にいて楽しくて!」


「おいおい」


「後ね、女性経験している人が良いなぁ。私、初めてだからリードしてくれる人じゃないと嫌だし、あまり痛いのは困るしね////////」


「ちょっと待て」


「それからそれから、プロポーズはやっぱり海岸でロマンチックでぇ、夕焼けを見ながら跪かれて求婚されて」


「おいこら」


「結婚式は白無垢も着てみたいし、勿論ウェディングドレスも!! そしてそして、子供は三人欲しいかな? あ、でもそれだけ愛されちゃうんだから、私の体がもつかな////////?」


「おーいぃぃ~、かえってこぉ~ぃ」


「それでね、それでね家は白い壁の赤茶色のドイツみたいな屋根の家が良いなぁ~」



「ストップ! 美津葉、それ理想が高すぎ!!」



 唯奈は私がそう語っていると止めに入る。

 なんで?

 私は普通の理想を語っただけなのに??


「はぁ~、これじゃぁ美津葉には何時まで経っても彼氏は出来ないわ」


「なんで!? Das Bedürfnis, geliebt und akzeptiert zu werden, ist etwas sehr Reales.(私は愛されて受け入れられたいと言う欲求が切実なだけ)なのに!!」


「急にドイツ語言うな、わけわからん。でも一つはっきりとしたことはあるわ」


「な、なに?」



「あんた欲求不満よ!!」



「あがっ!」


 

 私、欲求不満みたいです。



― おしまい ―


**************************************

あとがき:

 さてさて、暗黒星雲様企画の「エロ短篇の集い」に引かれて参加しました、「私、欲求不満です~美津葉=グレンベーデの場合~」、プロット無しにノリと勢いだけで直接ここへ書いてみました。

 そして運営さんからにらまれない様に、イエローカードもらわない様に注意しながらの展開。

 山無し、落ち無し、ハーフの女子高生の欲求不満でした♪


 まあ、元ネタと言うかその辺の事情については、相方の若かりし頃の実情を参考にしているので、今の時代の女子高生はどうか分かりませんが当時ではあるあるらしいです。


 当時私は共学でしたので、女子はしおらしいのが当たり前で可愛らしいものと思ってました。

 しかし、七歳年下の相方の時代でもこんな風だったと言うらしいので、共学で無かったら彼女らもそうなのかな?

 だとすると、イメージががらりと変わりますね(苦笑)。


 ちょっと規定文字数オーバーしちゃいましたが、その辺は大目にお願いします(笑)。

 

 それではみなさん、またどこかの物語でお会いしましょう!

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私、欲求不満です~美津葉=グレンベーデの場合~ さいとう みさき @saitoumisaki

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