第4話目が覚めたらそこには豊満な胸が...
私は大きなイビキで目を覚ます。
見たことがない天井だ。
「ここは...」
私は少し困惑しながらも周りを見回す。
見たことがない薬品や薬草が雑に置かれている風景からここは医者の家なのかなと認識できる。
そして隣には何故かベットで大きなイビキをかいている椿丸さんがいた。
ますます頭が追い付かなかった。
この状況を理解しようと私は少し前を思い出そうとするが何故か思い出せない。
そんな風に頭を悩ませていると扉が開く。
「やっと起きたようね。鬼の酒を飲むなんて自殺行為よ全く。」
呆れた様子で部屋にフローゼさんがフルーツを持って入ってくる。
そうだ思い出した椿丸さんからお酒を貰った直後気絶したんだった。
「鬼の酒は普通の酒の4倍ぐらいの濃さしてるから普通の人間は大半そのまま気絶するか、運が悪ければ昇天しちゃうのよ。飲んだのが少しで良かったわね全く。」
そうあきれながらフルーツをテーブルに置く。
そんなにすごいものだったのかあのお酒。
味が良かっただけに飲めなくて少し残念にも感じるがもっと呆れられそうなので言わないでおこう。
「ここってどこなんです?」
「当然の疑問よね。ここは私と椿丸の家。あんたが倒れたから椿丸に運んで貰ったの。他に休める所なんて無いしね。」
「ありがとうございます...つまりこのベット!?
すぐたちます!」
隣のベッドでは椿丸さんが寝ているし他のベットは見つからないつまり消去法でフローゼさんのベットだ。
男の格好をしている自分が寝ていてあまりいい気分はしないだろうとすぐ立ち上がろうとするが身体がふらついて立てない。
「ほら無理しない。アーティ使ったとはいえまだ鬼の酒残ってるんだから。」
「そうだそうだ。ゆっくり休んで堪能しとけ。
チッ酒はなしかー」
いつの間にか起きていた椿丸さんが袋を漁りながらそう言う。
堪能って...
「いつの間に起きてたのよ!?酒で倒れた奴の所に酒なんて持ってくるわけないでしょ!それに勝手に漁るな!」
フローゼさんは椿丸さんに漁られている袋を取り返し椿丸さんの頭をはたく。
私はその光景に笑みが溢れる。
まるで姉妹みたい。
家では見たことがない光景で少し妬いてしまう。
「ほらあんたのせいで笑われちゃったじゃない!」
「笑うことは良いことだー 俺は笑顔大好きだぞー」
「そういう問題じゃない!」
「またはたいたな!こう見えて俺は鬼の中では上位の鬼なんだぞ!そんな小鬼みたいにポンポン叩くな!」
「はいはい。」
いつもこんな感じなのか二人はこなれている。
二人の仲の良さが良く伝わってくる。
私もこれぐらい仲良くなれる相手はいるのかなと少しブルーになってしまうが私はそのブルーな気持ちを押し込める。
これ以上フローゼさんに心配をかけるわけにはいかない。
「あーなんだ まさかおまえがここまで酒に弱いとは思わなくて...そのすまなかったな。」
私から何か感じたのか椿丸さんが謝る。
謝るのになれていないのか少し恥ずかしそうだった。
かわいい。
「あーその弱くはないと思うけど椿丸は種族的にめったに謝らないの今回は本当に悪いって思ってるみたい許してあげて。」
「いえいえフローゼさんの忠告を聞かずにすぐに飲んだ私も悪いですし!椿丸さんも優しさでくれたものですし。そんなに気にしないでください。」
「いや!それじゃあ俺の鬼としてのプライドが収まらん!そうだ初めてのクエスト良かったら手伝わせてくれ!」
「いいんですか!?こっちからお願いしたかったぐらいです!」
願ってもない話だ。
初めての依頼は少し怖さもあったからお金が減っても誰かについてきてほしかった。
「そうか!まかせろ俺がしっかり補助してやるからな!」
そう言いながら椿丸さんは豊満な胸を押し付けながら抱きつく。
「離れなさいよ!上位の鬼としての恥じらいとかはないのか?全く それにあんた補助できるようなスキル持ってないでしょ全く。私もついていくわ椿丸だけじゃ心配だし。勿論報酬いらないわ。元々私のパーティメンバーが原因だし。」
「そうと決まれば鋭気を養うためにたんと食え!」
そういって椿丸さんは袋からフルーツをいっぱい取り出し私に渡してくる。
「それは買ってきた私がいう台詞でしょ!?全く。」
拝啓お母様 面白い人達と出会えて私は幸せです安心してください。
貴族令嬢でしたが没落しそうなので男装して剣士やります 猫カイト @Neko822
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