EPISODEⅩⅤ δ星の消滅
穴の開いた胴体が少しずつ蠢いて身体を修復していく。
ワサトは自身の腕を自己治癒させながら、また呻き声をあげる。
『πονάει!』
「
「はぁ…!あとは頼んだよ?!」
『πονάει.πονάει!πονάει!!』
ワサトには
「おい、
「あ、あぁ、
「うわ、綺麗な刀…、サンキュ。」
「
刀を受け取った
暴れるワサトの攻撃は幽体の
『Γιατί;Γιατί;Γιατί;!』
真っ二つになったワサトは、それでもなお叫び声をあげ続ける。
「…、死ね。」
『Δεν θέλω να πεθάνω…』
「Αδύνατο.Γίνε έννοια και βυθίσου μέσα μου.」
苦しみの声をあげながらワサトは消滅し、緑のアレセイアとなって
「う ゙ぁ…。」
「か、勝ったの…っ?」
「へへ、俺らには余裕だったか?!」
「げほっ、ごほっ。ほぼ、
咳込んだ
「
「もう閉じたから平気、それよりびっくりしたよ…。突然庇うんだもん。」
「だって…あ、あんな…、ずるいよ…っ」
ワサトが世界に出現してから連絡が取れなかった弟。
「
「お前の弟はもうこの世に居ない。」
脳を喰らわれ、首無しとなった人々が道路に転がる死体のひとつになった。
守れなかった。そんな後悔が頭の中をぐるぐると回る。
「そ、んな、
その後、
ワサトへの勝利を喜ぶ時間もなく、今日が終わっていく。
「δ星、ワサトの消滅を確認しました。」
「ほぅ”ニンゲン”とやらも中々やるようね。」
「うふふ、私たちの出番は明日…。楽しみですわね、お姉さま!」
メタはメグに頬擦りしながら嬉々とした声を上げた。
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